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停電すると、玄関の電気錠とインターホンはどうなるか|電池式とAC100V式で違う。手動キーを持って出る、寒さで電池が切れる、復旧後に自動施錠が戻らない【東北・2026年版】

停電で玄関の電気錠とインターホンはどうなるか
奥様
停電中に買い物から帰ってきたら、玄関のカギがタッチで開かなかったらどうしよう……。
お子様
ドアホンも鳴らないの?
AIふどうくん
AC100V式の電気錠は、停電中は電気で開け閉めできません。インターホンも、呼び出しも通話もできなくなります。だから外出のときは、手動キー(非常用のカギ)を必ず持って出てください。

※登場人物はイメージです。

先に結論

  • 電気錠は、電池式なら停電中も動き、AC100V式は手動キーで開け閉めします。
  • インターホンは、停電中は呼び出しも通話も映像も止まります。
  • 電池式でも、冷えると電圧が下がり、予告なく電池が切れることがあります。
  • 外出のときは、停電でなくても手動キーを持って出るのがメーカーの案内です。

玄関がタッチキーやスマートキーの家にお住まいの方へ。

この記事は、停電したときに玄関の電気錠とインターホンがどうなるかを、LIXIL・YKK AP・パナソニック・アイホンの公式のFAQ・取扱説明書・製品ページに書かれていることだけで整理したものです。

東北の冬の停電で困るのは、家の中の暖房だけではありません。家に入れない、来客に気づけない、カギが閉まっていない。こうしたことが、玄関で起こりえます。

停電時の玄関の電気錠とインターホンの動きを示す図解。電池式の電気錠は停電中も動くが、冷えると電池が急に切れることがある。AC100V式の電気錠は手動キーやサムターンで開け閉めする。インターホンは呼び出し・通話・映像が止まる。外出時は手動キーを持つ

▲図解:電気錠は電源の種類で動きが変わる。インターホンは止まる。手動キーを持って出る

電気錠は「電池式」か「AC100V式」かで、停電中の動きが違う

玄関の電気錠には、大きく2つの電源の方式があります。

  1. 電池式:ドアの中の電池ボックスに乾電池を入れて動かす
  2. AC100V式:家の電気(コンセントと同じ100V)を配線して動かす

LIXILは、玄関ドアのカギの説明ページでこう書いています。

電池式のシステムを選んだ場合は、停電のときも使えます。万が一電池がなくなったときやAC100V式の場合は、手動キーで開けられるので安心。

YKK APの取扱説明書も、同じ考え方です。

停電、電池切れなどの非常時は、非常用収納カギ/非常用カギ、サムターンをまわして手動で施錠/解錠してください。

まとめると、次のようになります。

電気錠の方式 停電中 開け閉めの方法
電池式 電池が残っていれば動く いつもどおり(電池が切れたら手動キー)
AC100V式 電気では動かない 外から=手動キー(非常用カギ)、中から=サムターン

出典:LIXIL「玄関ドアのカギ」、YKK AP スマートコントロールキー 取扱説明書

どちらの方式かは、取扱説明書か、ドアのメーカーと品番で分かります。電池ボックスがドアの室内側にあれば電池式、なければAC100V式のことが多いですが、見た目だけで決めずに書類で確かめてください。

手動キーの鍵穴は、ふだん見えないところにある

YKK APのFAQは、手動キーの鍵穴について「ハンドルの上下にあるシリンダーカバーを開くとかぎ穴(シリンダー)があり」と書いています。カバーの中に隠れていて、ふだんは目に入りません。

停電の夜に、暗い玄関の外で初めて鍵穴を探すのは大変です。電気があるうちに、家族で一度だけ、カバーの開け方と鍵穴の場所を見ておいてください。

家族で一度やっておくこと

  • 手動キー(非常用カギ)がどこにあるかを確かめる。
  • ドアの外側で、鍵穴のカバーの開け方を見る。
  • 手動キーで実際に一度、開け閉めしてみる。

外出のときは、停電でなくても手動キーを持って出る

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。

LIXILのFAQは、寒さと電池の注意の中で、こう書いています。

※電池切れ・停電・故障時などで解錠できなくなる場合がありますので、必ず外出時は手動キーをお持ちください。

YKK APも、公式のお知らせで「停電や電池切れ、スマートコントロールキー本体の故障などにより、スマートコントロールキーを使用して施解錠をすることができなくなる場合があります」と呼びかけています。

カードやリモコンキー、スマホだけを持って出かけると、停電の間に帰ってきたとき、家に入れないことがあります。冬の夕方、雪の中で玄関の前に立ち尽くす場面は、避けたいところです。

自動施錠の設定があると、閉め出しにつながることがある

ドアを閉めると自動でカギがかかる「自動施錠」は便利な機能です。ただ、LIXILの顔認証システムのFAQには、自動施錠をONにした場合、停電時や故障時に閉め出しが発生することがあると書かれています。

ゴミ出しや雪かきで、ほんの少し外に出るときも同じです。自動施錠を使っている家は、短い外出でも手動キーを持って出るようにしてください。

ご主人
うちのは電池式だから、停電しても関係ないよな?
AIふどうくん
停電中も動きます。ただ、電池は冷えると電圧が下がる特性があり、予告なく切れることがあります。東北の冬は、そこに気をつけてください。

電池式でも、冬は「予告なく」電池が切れることがある

電池式の電気錠は、ふだんは電池が少なくなると知らせてくれます。LIXILのFAQは「残量が少なくなった段階でブザー音とランプでお知らせします」とし、電池の寿命を約1年としています。

ところが、寒い季節は話が変わります。LIXILのFAQには、こうあります。

電池は冷えると電圧が低下する特性があります
極端に気温が低下すると、お知らせなく電池が切れる場合もあります。

電池の残りがまだあっても、寒さで電圧が下がると、知らせが出る前に動かなくなることがある、ということです。

乾電池のメーカーも、同じことを書いています。パナソニックの乾電池のFAQは、アルカリ乾電池・マンガン乾電池の使える温度を5〜45℃とし、5℃未満でなくても低い温度では性能が十分に出ず、使える時間が短くなることがあるとしています。

項目 公式資料の記載
LIXIL 電気錠の電池 単3形アルカリ乾電池(機種により8本・4本)、寿命は約1年
YKK AP 電気錠の電池 単3形アルカリ乾電池4本。リチウム乾電池も使用可、充電式電池・マンガン乾電池は不可
アルカリ・マンガン乾電池 使える温度は5〜45℃
リチウム乾電池 推奨使用温度範囲は−40〜60℃

出典:LIXIL ドアサポート・FAQ、YKK AP FAQ、パナソニック 乾電池FAQ

パナソニックのFAQは、リチウム乾電池について「北海道や東北地方など、室外で使用される機器の電源としては安心して使用が可能です」と書いています。ただし、電気錠にどの電池を使ってよいかは、ドアのメーカーごとに決まっています。YKK APはリチウム乾電池も使えるとしていますが、ほかのメーカーの機種は取扱説明書で確かめてください。

冬の前にやること

  • 電池の交換時期が近いなら、雪が降る前に新しい電池に替えておく。
  • 使ってよい電池の種類を、取扱説明書で確かめる。
  • リモコンキーやカードキーの電池も、あわせて見ておく。

YKK APのFAQは、リモコンキーの電池が完全になくなると、リモコンキーでは開け閉めできなくなるとしています。取扱説明書では、リモコンキーの使える温度は0〜50℃です。車の中や玄関の外に置きっぱなしにしないのも、冬の小さな備えです。


インターホンは、停電中は呼び出しも通話もできない

インターホン(テレビドアホン)は、家の電気で動いています。停電すると止まります。

パナソニックの「すまいの災害」ページは、こう書いています。

停電時は、インターホンからの呼出しや、通話ができません。また、お客様の映像も映りません。

アイホンのサポートページも、戸建住宅用のインターホンについて、停電中は「全ての機能が停止いたします」としています。

停電中に困ることは、主に3つです。

  1. 来客や配達に気づけない。チャイムが鳴らないので、玄関で待っている人に気づかない
  2. インターホンから電気錠を開けられない。アイホンは、電気錠とつないでいる家では「インターホンからの電気錠の解錠も出来ませんので、施錠・解錠につきましては手動にて対応いただきますよう」と案内しています
  3. 録画が止まる。停電中の玄関の様子は記録されない

停電中の来客への備え

  • 玄関に「インターホンが使えません。ノックしてください」と書いた紙を貼る。
  • 家族の帰りは、スマホで連絡を取り合う。

停電中にスマホの充電をどうもたせるかは、停電中のスマホ充電を「Wh」で数えるにまとめています。ただし、停電が長引くと家のWi-Fiや携帯の電波も止まることがあります。停電で家のWi-Fiは止まりますもあわせて読んでください。

ワイヤレスの玄関子機も、寒さで電池が弱る

玄関子機が電池で動くワイヤレスの製品もあります。パナソニックの製品では、ワイヤレス玄関子機は単3形電池6本で動きます。ただ、モニター親機は家の電気で動くので、停電中は使えません。

パナソニックのFAQは、ワイヤレス玄関子機の電池について、気温の低いところ(5℃以下)では放電容量が減少し電池が劣化することがあるとしています。玄関の外に付いている子機は、冬の電池切れが早くなりやすいと考えておいてください。


電気が戻ったあとに起きること

停電が終わっても、すぐにいつもどおりとは限りません。各社の資料には、復旧後の注意が書かれています。

電気錠:自動施錠は「一度動かすまで」働かない

YKK APの取扱説明書には、復旧後のことがはっきり書かれています。

連動施錠、ピッキング防止機能、タイマー施錠機能、自動施錠機能は停電復旧・電池交換後、最初に動作させるまで機能しません。

あわせて、「停電復旧・電池交換時に施錠/解錠動作が自動的に行われることはありません」ともしています。

つまり、停電中にカギを開けていたなら、電気が戻っても開いたままです。自動施錠に頼っていると、知らないうちにカギが開いたまま夜を過ごすことになりかねません。

電気が戻ったら確かめること

  • 玄関のカギが閉まっているかを、目で見て確かめる。
  • 一度、いつもの方法で開け閉めして、自動施錠が戻るか確かめる。

同じ取扱説明書は、停電や電池切れでリモコンキー・タグキーの登録が消えることはないとしています。登録をやり直す必要はありません。

LIXILのAC100V仕様のシステムキー・FamiLockについては、ラッチ機能がないため、施錠しないと勝手に開いてしまう場合があるとFAQに書かれています。停電中にカギを開けたままにしないよう、手動でかけておいてください。

落雷や停電のあと、配線式の電気錠が動かないときは、LIXILのFAQは電源スイッチの入れ直し、電源スイッチがない場合はブレーカーの入れ直しを案内しています。それでも動かないときは、メーカーの窓口に相談してください。

インターホン:録画機能付きは日時の確認を

アイホンは、停電の前に電源を切る必要はなく、復電後は自動的に機能が戻るとしています。パナソニックとアイホンはどちらも、録画機能付きの機種は、日時がずれていないか確認し、必要なら設定し直すよう案内しています。日時がずれたままだと、録画を見返したときに、いつの来客か分からなくなります。


蓄電池がある家は、玄関の回路を確かめる

太陽光と蓄電池がある家なら、停電中もインターホンや電気錠を使えるのでは、と考える方もいると思います。

消費電力の公表値は、どちらも小さいものです。

機器 公表値
YKK AP スマートコントロールキー(AC100V式) 待機時2.5W以下、動作時最大20W
パナソニック テレビドアホン(VL-SE30XLほか) 待機時約1.6W、動作時約7.5W

出典:YKK AP 取扱説明書、パナソニック 取扱説明書

それでも、蓄電池で動くかは、消費電力では決まりません。決めるのは、インターホンや電気錠の電源が、停電時に電気が来る回路につながっているかどうかです。

  • 特定負荷型の蓄電池は、あらかじめ決めた回路にしか電気を送りません。インターホンや電気錠は壁の中で配線されていることが多く、どの回路かは分電盤を見ないと分かりません
  • 全負荷型なら家全体に電気が来ますが、蓄電池の出力と残量の範囲内です

全負荷型と特定負荷型の違いは、全負荷型と特定負荷型、どっちの蓄電池?に書いています。

また、YKK APは、AC100V式の電気錠に非常用バッテリー(オプション)を付ければ、停電時も一定時間使えるとしています。一方で、YKK APの電池式はインターホンとの連動ができません。どの組み合わせが合うかは、ドアのメーカーの販売店に相談してください。

販売施工店に聞くこと

  • 「インターホンと玄関の電気錠は、停電時に電気が来る回路ですか」
  • 「回路を増やすなら、どこから外すのが現実的ですか」

雪が降る前に、家族でやっておく5つのこと

  1. 電気錠の方式(電池式かAC100V式か)を、取扱説明書で確かめる
  2. 手動キーの置き場所と、ドアの外の鍵穴の場所を家族全員で見ておく
  3. 外出のときは、カードやスマホだけでなく手動キーを持って出る。自動施錠の家は短い外出でも
  4. 電池式は、冬の前に電池を替える。使ってよい電池の種類も取扱説明書で確かめる
  5. 停電が終わったら、玄関のカギが閉まっているかを目で見る

停電がうちだけか地域全体かを確かめる手順は、停電したら、まずうちだけか地域全体かにまとめています。電動シャッターについては、停電すると、電動シャッターは止まりますをご覧ください。


よくあるご質問

電池式の電気錠なら、停電の備えは何もいりませんか?

停電中も動きますが、電池が冷えると電圧が下がり、予告なく切れることがあるとLIXILは案内しています。冬の前に電池を替え、外出のときは手動キーを持って出てください。

停電が終わったら、カギは自動でかかりますか?

YKK APの取扱説明書では、停電復旧後に自動で施錠・解錠されることはなく、自動施錠などの機能も最初に一度動かすまで働きません。電気が戻ったら、カギが閉まっているかを目で確かめてください。

停電の前に、インターホンの電源を切っておいたほうがいいですか?

アイホンは、あらかじめ電源を切る必要はないとしています。復電後は自動で機能が戻ります。録画機能付きの機種は、日時がずれていないか確かめてください。


まとめ

  • 電気錠は、電池式なら停電中も動き、AC100V式は手動キーとサムターンで開け閉めする
  • インターホンは、停電中は呼び出し・通話・映像が止まり、インターホンから電気錠も開けられない
  • 電池式でも、冷えると予告なく電池が切れることがある。冬の前に電池を替える
  • 外出のときは、停電でなくても手動キーを持って出るのがメーカーの案内
  • 電気が戻っても、自動施錠は一度動かすまで働かない機種がある。カギは目で確かめる
  • 蓄電池で動かせるかは、玄関まわりの回路が停電時に電気の来る回路かで決まる

停電の夜に困らないために、いちばん効くのは特別な設備ではありません。手動キーを持って出かけることです。今日から、キーケースに1本入れておいてください。

※本記事は2026年10月16日時点の情報です。機能や手順は機種によって違います。必ずお使いの玄関ドア・インターホンの取扱説明書とメーカーの案内でご確認ください。

出典

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監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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