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電気蓄熱暖房機を外すと、補助金が1台4万円ふえます|給湯省エネ2026事業の撤去加算と、東北でエコキュートに替える順番【2026年8月16日確認】

先に結論 エコキュートの国の補助は基本7万円/台、性能要件を満たすと最大10万円/台です。 これに加えて、電気蓄熱暖房機を撤去すると1台4万円(2台まで)が乗ります。合計で18万円になる家があります。 2026年8月16日午前0時時点で、予算の執行は全体37%・撤去加算19%。先着順で、上限に達した時点で終了します。

エコキュート1台の国の補助金は7万円です。ですが条件がそろうと、同じ工事で18万円になります。

内訳はこうです。エコキュートの基本額7万円、性能加算3万円、そして電気蓄熱暖房機を2台撤去して8万円。あわせて18万円です。

この「撤去加算」は、東北の家とかなり相性のいい制度です。深夜電力の時代に入れた電気蓄熱暖房機(蓄熱暖房器)が、いまも部屋の隅に残っているお宅が少なくないからです。

一方で、見落とすと丸ごと取り逃す条件もあります。エコキュートの撤去には加算が付きませんし、設置の交付申請と同時に申請しないと受け取れません

この記事では、給湯省エネ2026事業の公式サイトで2026年8月16日に確認した内容だけを使って、東北の家で何がいくらもらえるのか、順番を間違えないためにどこを見るのかを整理します。

エコキュート1台の補助は、最大10万円です

正式名称は「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金(給湯省エネ2026事業)」です。経済産業省・資源エネルギー庁の事業で、予算は570億円(令和7年度補正予算)です。

補助額は、①基本額 + ②性能加算額 + ③撤去加算額の合計で決まります。

① 基本額

設置する給湯器 補助額(基本額) 補助上限
ヒートポンプ給湯機(エコキュート) 7万円/台 戸建住宅:いずれか2台まで
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) 10万円/台 共同住宅等:いずれか1台まで
家庭用燃料電池(エネファーム) 17万円/台 同上

エコキュートで基本額を受けるには、性能要件があります。省エネ法のトップランナー制度で2025年度目標基準値以上の性能を持ち、かつインターネットに接続でき、翌日の天気予報や日射量予報に連動して昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を持つこと。またはおひさまエコキュートであることです。

「昼間シフト」の機能は、機種によっては台所リモコンや無線LANアダプターを追加することで要件を満たす場合があります。本体を選び直す前に、追加部品で届かないかを確認してもらってください。

なお、おひさまエコキュートは2025年度の目標基準値を満たしていないものも対象とされています。太陽光との組み合わせ方はおひさまエコキュートは太陽光と「自動で連携」しませんにまとめています。

② 性能加算額(3万円)

基本の性能要件を満たす機種と比べて、CO2排出量が5%以上少ないもの——具体的には、2025年度の目標基準値+0.2以上の性能値を持つ機種が対象です。加算額は3万円/台です。

ここで使う性能値は、JIS C 9220 の年間給湯保温効率または年間給湯効率です。カタログの仕様表に載っている数字で、寒冷地の値も含みます。次の章で、この「寒冷地の値」が大事になります。


寒冷地仕様は「対象外」ではありません

東北でよくあるご心配が、「うちは寒冷地仕様だから、補助の性能基準に届かないのでは」というものです。

結論から言うと、寒冷地には寒冷地の基準値が用意されています。一般地の数字と比べる必要はありません。

2025年度目標の区分は、次のように決まっています。

区分 想定世帯 貯湯缶数 貯湯容量 仕様 2025年度目標基準値
A 少人数 一般地 3.0
B 少人数 寒冷地 2.7
C 標準 一缶 320L未満 一般地 3.1
D 標準 一缶 320L未満 寒冷地 2.7
E 標準 一缶 320L以上550L未満 一般地 3.5
F 標準 一缶 320L以上550L未満 寒冷地 2.9
G 標準 一缶 550L以上 一般地 3.2
H 標準 一缶 550L以上 寒冷地 2.7
I 標準 多缶 一般地 3.0
J 標準 多缶 寒冷地 2.7

東北の戸建てでいちばん多いのは、370L〜460Lの寒冷地仕様=区分Fです。この区分の基準値は2.9。一般地の同じ容量(区分E)の3.5と比べると、0.6低く設定されています

そして性能加算(3万円)の条件は「その区分の基準値+0.2以上」ですから、区分Fなら3.1以上が目安になります。

カタログで見る場所 「年間給湯保温効率(JIS C 9220)」の欄です。 寒冷地仕様の機種には、寒冷地の条件で測った値が併記されています。 一般地の値と見比べて「低いから駄目だ」と判断しないでください。比べる相手は寒冷地の基準値です。

寒冷地仕様そのものの選び方(外気温の下限、凍結対策、容量)はエコキュートは寒冷地でどう選ぶ?に整理しています。

建物のすき間に設置されたエコキュートの薄型貯湯タンクと、奥のヒートポンプユニット

▲ 当社施工事例:建物のすき間に設置した貯湯タンク


電気蓄熱暖房機を外すと、1台4万円が乗ります

ここが、この記事の本題です。

③撤去加算額は、①の給湯器の設置に合わせて次の撤去工事を行った場合に、定額で上乗せされます。

撤去する機器 補助額(加算額) 補助上限
電気蓄熱暖房機 4万円/台 2台まで
電気温水器 2万円/台 ①で補助を受ける台数まで

電気蓄熱暖房機とは、夜間の安い電気でレンガ状の蓄熱体を温め、日中はその熱を放出する暖房機のことです。1980〜2000年代に深夜電力の料金プランとセットで普及し、東北の戸建てにもかなりの数が入りました。重量があり、リビングや廊下の壁際に据え置かれています。

これを2台外してエコキュートを1台入れると、10万円+4万円×2=18万円。同じ工事でも、撤去を申請に含めるかどうかで8万円変わります。

見落としやすい条件が4つあります

  1. エコキュートの撤去は加算の対象になりません。「古いエコキュートから新しいエコキュートへ」の入れ替えでは、撤去加算は付きません。対象は電気蓄熱暖房機と電気温水器だけです
  2. 設置の交付申請と「同時に」申請する必要があります。あとから「実は蓄熱暖房機も外しました」と追加することはできません
  3. 2025年11月28日以降に撤去したものに限られます。それ以前に外していた場合は対象外です
  4. 撤去加算には別枠の予算があります。本事業の予算570億円のうち36億円が撤去加算に充てられており、ここが先に尽きれば撤去加算だけ終了します

もうひとつ。みらいエコ住宅2026事業で高効率給湯器の補助を受ける場合、撤去による加算は受けられません。どちらの制度で申請するかは、施工店と先に決めてください。

東北で「あるある」な組み合わせ

  • 蓄熱暖房機2台+電気温水器1台が残っている……電気温水器の撤去(2万円)は「①で補助を受ける台数まで」なので、エコキュート1台なら1台分まで
  • 蓄熱暖房機はあるが、給湯はガス……エコキュートを新設すれば、撤去加算の対象になり得ます
  • 蓄熱暖房機を先に自分で処分してしまった……2025年11月28日以降でも、給湯器の設置工事に合わせた撤去でなければ対象外です。順番が逆になると受け取れません

いちばん多い取り逃しは、3つ目です。「暖房機はもう古いから先に捨てて、給湯は来年考える」という進め方をすると、加算だけが消えます。


予算は全体37%、撤去加算は19%まで進んでいます

給湯省エネ2026事業の公式サイトは、予算に対する補助金申請額の割合を毎日午前中に更新しています。

2026年8月16日 午前0時時点の数字は次のとおりです。

  • 全体の予算に対する申請額の割合:37%
  • 撤去加算の予算に対する申請額の割合:19%

この数字は、交付申請および交付申請の予約が提出された総額(審査中を含む)です。却下・取り下げされたものは含みません。

参考までに、当社が同じ公式サイトを確認した記録では、2026年7月28日時点で約33%2026年8月9日時点で36%でした。ひと月弱で4ポイントほどの進み方です。このペースが続けば年内は残る計算ですが、補助金の消化は年度後半に加速するのがふつうです。国の蓄電池補助金(DR補助金)が2026年5月29日に予算満了で終わったときも、終盤の伸びが急でした(国の蓄電池補助金は2026年5月29日に終わりました)。

期限は「予算上限に達するまで」です

項目 内容
着工期間 2025年11月28日以降
交付申請期間 受付開始〜予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日)
交付申請の予約期間 受付開始〜予算上限に達するまで(遅くとも2026年11月16日)
交付申請(予約を含む)の受付開始 2026年3月31日

日付が書いてあっても、それは「最後の日」であって「使える保証」ではありません。予算上限に達した時点で、期日を待たずに終了します。締切は予算上限に応じて公表されます。

注意 予算の消化状況は毎日変わります。この記事の37%・19%は2026年8月16日午前0時時点の値です。 検討される時点の数字は、必ず給湯省エネ2026事業の公式サイトでご確認ください。

補助金の全体像(V2H・窓の断熱など、他の制度との関係)は2026年後半、東北で使える補助金の今にまとめています。お住まいの自治体の制度と重ねられるかは、当社が運営する「ソラカルテ」の補助金検索で、市町村ごとに確認できます。

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申請するのは施工店です。順番を間違えると受け取れません

一般消費者が直接申請することはできません。申請するのは、あらかじめ登録を受けた「給湯省エネ事業者」です。工事を発注する施工店・販売店が、この登録を持っているかどうかが最初の分岐点になります。

進め方の順番

  1. 施工店が給湯省エネ事業者として登録されているかを確認する(公式サイトに事業者検索があります)
  2. 機種を決める——基本額の性能要件、性能加算の要件(基準値+0.2)を満たすか
  3. 撤去する機器を洗い出す——電気蓄熱暖房機は何台か、電気温水器はあるか
  4. 契約する(契約は着工日以前)
  5. 着工——リフォームの場合の着工日は「給湯器(1台目)の設置開始日」または「契約工事全体の着手日」
  6. 交付申請(または予約)——撤去加算は、ここで設置と同時に申請する
  7. 工事の引渡し、その後に交付申請

写真の提出が要ります。工事前・工事後の写真、性能加算で追加部品を使う場合は追加部品の写真、撤去加算では撤去する機器等の写真です。撮り直しがきかない場面があるので、着工前に「どの写真を撮るか」を施工店と確認してください。

補助金は、どうやって手元に来るのか

登録事業者が交付を受け、あらかじめ合意した方法で還元します。方法は2つです。

  • ① 工事代金に充当する(値引きの形)
  • ② 現金で支払う(この場合、交付から遅くとも2か月以内に還元)

どちらの方法にするかは、契約前に書面で決めておいてください。「補助金が下りたら精算します」とだけ言われて、金額も時期も書かれていない見積書は、後から揉めます。

そのほかの前提条件

  • 給湯省エネ2025事業で補助金の交付を受けた事業は対象外です
  • J−クレジット制度に参加することへの意思表明を行う事業に限るとされています(申請時に手続きがあります)
  • 経済産業省が2025年12月2日付で行った指名停止等の措置対象の事業者と契約した場合、補助対象とならないことがあります
  • 施主支給・材工分離(工事発注者が給湯器を買って取り付けだけ依頼する)は対象になりません

最後の項目は、意外と引っかかります。「本体はネットで安く買うので工事だけお願いしたい」という進め方をすると、補助金は付きません。総額で比べてください。


蓄熱暖房機を外す前に、電気料金プランを確認してください

ここは、公式サイトも注記している論点です。電気蓄熱暖房機などの撤去により、契約中の電気料金メニューが変更となる可能性があります。

東北で蓄熱暖房機が入っているお宅は、深夜の単価が安い旧プランを使っていることが多いです。そして東北電力では、時間帯別電灯、よりそう+シーズン&タイム、ナイト各種などの旧プランはすでに新規受付を終了しています

つまり——いま使っている旧プランを一度手放すと、二度と戻れません

確認する順番

  1. いまの契約種別を検針票で確認する(「時間帯別電灯B」「よりそう+シーズン&タイム」など)
  2. その契約が、蓄熱暖房機の設置を条件にしているかを電力会社に確認する
  3. 撤去後に移れるプランの単価で、1年分の電気代を試算する
  4. 暖房をどうするか決める(エアコン暖房に切り替えるのか、他の暖房を残すのか)

補助金8万円のために、年間の電気代が8万円以上増えるようでは意味がありません。逆に、旧プランのままエアコン暖房を主体で使っていて、蓄熱暖房機を惰性で残しているだけなら、外して現行プランへ移ったほうが有利なこともあります。

東北電力の現行プランの単価を並べた比較は太陽光や蓄電池を入れたら、電気の料金プランは変えるべき?に書きました。プランを動かす前に、必ず目を通してください。

順番の鉄則 ① 電気料金プランを確認する → ② 暖房の代替を決める → ③ 撤去と給湯器の工事を同時に申請する 補助金の話から入らないでください。18万円は、年間の電気代の前では小さい数字になり得ます。

エコキュートの置き場所(音・雪・ドレン)についてはエコキュートの音のトラブルは、置き場所でほぼ決まります、交換の見極めはエコキュートの寿命と交換のサインを参考にしてください。

洗面脱衣室に設置された薄型の貯湯ユニットと壁の給湯リモコン

▲ 当社施工事例:室内に設置した薄型の貯湯ユニット


よくあるご質問

Q1. 電気蓄熱暖房機が3台あります。3台とも4万円もらえますか。

A. いいえ。電気蓄熱暖房機の撤去加算は2台までです(1台4万円、上限8万円)。3台目は加算の対象になりません。なお電気温水器の撤去(1台2万円)は「①で補助を受ける給湯器の台数まで」という別の上限なので、エコキュート1台の工事なら電気温水器も1台分までとなります。

Q2. 蓄熱暖房機だけ外したいのですが、補助は使えますか。

A. 使えません。撤去加算は、①の高効率給湯器(エコキュート等)の設置に合わせて撤去する場合の加算です。給湯器の設置がなければ、撤去単独では対象になりません。給湯器の交換を予定していないなら、この制度では出ないとお考えください。

Q3. 予算が37%なら、まだ余裕がありますよね。

A. 数字の上ではそう見えますが、先着順で、上限に達した日以降の申請は受け付けられません。とくに撤去加算は36億円という別枠で動いており、全体より先に尽きる可能性があります。また、着工から交付申請まで工程があるため、申請できる状態になるまでに時間がかかります。使う予定があるなら、予算が残っているうちに施工店と工程を組んでおくのが確実です。


まとめ

  • 給湯省エネ2026事業のエコキュートは、基本7万円/台+性能加算3万円/台=最大10万円/台(戸建は2台まで)
  • 電気蓄熱暖房機を撤去すると1台4万円、2台まで加算。電気温水器は1台2万円。合計で18万円になる家がある
  • エコキュートの撤去は加算の対象外。「エコキュートからエコキュートへ」の入れ替えでは付かない
  • 撤去加算は設置の交付申請と同時に申請する。あとから追加できない。撤去は2025年11月28日以降のものに限る
  • 寒冷地仕様には寒冷地の基準値がある(370〜460Lの区分Fは2.9、加算は+0.2で3.1が目安)。一般地の数字と比べない
  • 2026年8月16日午前0時時点で、予算の執行は全体37%・撤去加算19%。撤去加算は36億円の別枠で、先に尽きることがある
  • 申請するのは登録された施工店。施主支給・材工分離は対象外。還元の方法と時期は契約前に書面で決める
  • 蓄熱暖房機を外す前に電気料金プランを確認する。東北電力の旧プランは新規受付を終了しており、一度手放すと戻れない

補助金は、工事の順番が決まったあとに乗せるものです。先に金額から入ると、たいてい順番が崩れます。いまの契約プランと、暖房をどうするか。この2つを決めてからで間に合います。

※本記事は2026年8月16日時点の情報です。予算の執行状況は毎日更新され、上限に達した時点で受付が終了します。申請前に必ず公式サイトで最新の状況をご確認ください。

出典

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監修:株式会社ファナス|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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