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京セラ エネレッツァの型番の見方|「EGS-LM0570」と「EGS-LM0550」は別シリーズ。4シリーズの容量・停電時の出力・−10℃の性能表示ラベル【東北・2026年版】

京セラ エネレッツァ 蓄電池の型番の見方|東北の冬

先に結論
「京セラのエネレッツァ」は1つの製品ではありません。いま公式に載っているのは4つのシリーズです。
型番の頭の「MC」「ML」「LM」だけでは、シリーズは決まりません。後ろの4桁の数字まで見てください。
東北で必ず読むのは「雪が積もる場所には設置できません」という一文です。
−10℃の性能表示ラベルは、10枚中9枚が81.8〜85.9%、3.3kWhの小型機だけ64.3%です。

京セラ エネレッツァの型番の見方の図。4桁の数字の末尾が70ならPlusⅡ、50ならPlusまたは無印、0322GはEGS-LM0322G。PlusⅡはマルチ入力型MC・ハイブリッド型ML・単機能型LMの3つ。東北では雪が積もる場所に置けないこと、−20℃を下回る寒冷地は屋内のみ、を確かめる

▲図解:エネレッツァの型番は「頭の2文字」より「後ろの4桁」でシリーズが分かれる

「京セラのエネレッツァ、という蓄電池を勧められました」——そう聞いても、それだけではどの製品なのか決まりません。これは誤解されやすいところです。

京セラの公式サイトには、2026年10月11日時点で、家庭用の蓄電システムが4つのシリーズで載っています。しかも、頭の文字が同じ「EGS-LM」でも、シリーズが違う型番があります。

この記事では、京セラの公式資料に書いてあることだけで、型番の読み方を整理します。当社は特定のメーカーをおすすめする立場ではありません。見積書の型番を、読者が自分で確かめられるようにするのが目的です。

エネレッツァは4シリーズ。型番は4桁の数字で分かれる

京セラの製品ページに載っている家庭用の蓄電システムは、次の4つです。

シリーズ 型番 定格容量 初期実効容量
Enerezza PlusⅡ(マルチ入力型) EGS-MC0570/MC1140/MC1710 5.7/11.4/17.1kWh 5.0/10.1/15.2kWh
Enerezza PlusⅡ(ハイブリッド型) EGS-ML0570/ML1140/ML1710 同上 同上
Enerezza PlusⅡ(単機能型) EGS-LM0570/LM1140/LM1710 同上 同上
Enerezza Plus(マルチ入力型ハイブリッド) EGS-MC0550/MC1100/MC1650 5.5/11.0/16.5kWh 4.7/9.4/14.1kWh
Enerezza(単機能型) EGS-LM0550/LM1100/LM1650 5.5/11.0/16.5kWh 4.7/9.4/14.1kWh
小型スタンダードタイプ(単機能型・限定商品) EGS-LM0322G 3.3kWh 2.8kWh

出典:京セラ 製品ページ・仕様表・リーフレット、性能表示ラベル(2026年10月11日確認)

見比べると、型番の後ろの4桁が容量と一致しています(0570=5.7kWh、1140=11.4kWh)。ただし、「数字=容量」という説明は、京セラの公式資料には見当たりません。並びから読み取れる、というだけです。

見積書で最初に見るところ
4桁の数字が「0570・1140・1710」ならPlusⅡ、「0550・1100・1650」ならPlusか無印です。
「EGS-LM1140」と「EGS-LM1100」は、文字は1つ違いでも別シリーズの製品です。

頭の2文字「MC」「ML」「LM」も、公式資料に記号の意味を書いた文はありません。PlusⅡの製品ページでは、マルチ入力型=MC、ハイブリッド型=ML、単機能型=LMの順に型番が並んでいるので、PlusⅡの中ではその対応で読めます。ところが無印のエネレッツァも「LM」なので、LMだけ見て「PlusⅡの単機能型」と決めてしまうと間違えます。

なお、型番の末尾に「-H」が付く製品(EGS-MC0570-H など)は、公式ページで「高圧連系対応」の公共・産業用とされています。住宅の見積書に出てくることは、ふつうはありません。


PlusⅡの3タイプは「太陽光をどうつなぐか」で分かれる

いちばん新しいPlusⅡは、同じ蓄電池ユニットを使って3つのタイプがあります。容量は、蓄電池ユニット(型式 LBS-0570)を1台・2台・3台と積む形で、5.7・11.4・17.1kWhになります。

京セラ Enerezza PlusⅡの機器。左から蓄電池ユニット LBS-0570、パワーコンディショナ MBS-591、マルチ拡張ユニット PVU-720E、ハイブリッド拡張ユニット PVU-720、リモコン MRC02、通信モデム CML001G

▲ 出典:京セラ株式会社 公式製品ページ(Enerezza PlusⅡ)

タイプ 公式の「こんな方に」 停電時にできること
マルチ入力型(MC) 太陽光と同時に付ける方、FITの買取期間が終わる方、停電時に外部電源からも給電したい方 車などのAC100Vコンセントから家に電気を入れられる
ハイブリッド型(ML) 太陽光と同時に付ける方、FITの買取期間が終わる方 太陽光と蓄電池で家に給電
単機能型(LM) 既設の太陽光を生かしたい方 既設の太陽光とつないで給電

出典:京セラ「Enerezza PlusⅡ」製品ページ

マルチ入力型の「外部電源」は、公式に「200W~1,500WのAC100Vコンセントを備えた車・ポータブルバッテリー・発電機など」が対象で、停電時だけの機能とされています。オプションのEXボックスとEXケーブルが要ります。

ここで1つ注意があります。V2H(車と家で電気をやり取りする機器)とは組み合わせられません。仕様表に「ERZP切替盤の配下へ太陽光発電システムやV2Hシステムを接続できません」とあります。車の電気を使うのは、あくまで車のコンセントからです。V2Hを考えている方は、V2H補助金の記事で全体像を見てから施工店と相談してください。


停電時の出力は、シリーズと容量で変わる

停電のときに家へ出せる電気の量は、シリーズで違います。

シリーズ パワコンの自立出力 蓄電池側の自立出力 電気方式
PlusⅡ 6.0kVA(片相3.0kVA) 5.7kWh=3.0kW/11.4・17.1kWh=4.5kW AC202V(200V機器も使える)
Plus 6.0kVA(片相3.0kVA) 5.5kWh=2.0kW/11.0kWh=4.0kW/16.5kWh=4.5kW AC202V
無印(単機能型) 2.0kVA ― 101V(100Vのみ)
EGS-LM0322G 1.5kVA(特定負荷出力) ― 101V

出典:京セラ 各シリーズの仕様表・製品ページ・リーフレット

PlusⅡとPlusは、パワコンが6.0kVAでも、蓄電池だけで出せるのは容量によって3.0〜4.5kWです。太陽光が発電していない冬の夜は、蓄電池側の数字で考えてください。

PlusⅡは「ERZP自動切替盤」を、取扱説明書の構成図で電力量計と主分電盤のあいだに置いています。つまり停電時は、家の主分電盤の側へ電気を送る構成です。仕様表には、切替盤が60ABなら60A、100ABなら100Aが上限と書かれています。京セラは「全負荷」という言葉を使っていませんが、家全体の配線に送る形か、特定のコンセントだけかは、見積書の切替盤・分電盤の型番で確かめられます。考え方は全負荷・特定負荷の記事にまとめました。

無印のエネレッツァは、オプションが「蓄電分電盤セットH 100V対応・特定コンセントタイプ」です。200V機器に使うトランスユニット(TRU-020)のリーフレットには、対象の型式として旧型のEGS-LM0500・LM1000・LM1500などが並び、現行のLM0550系は載っていません。無印で200V機器を停電時に使いたい場合は、対応するかを施工店に確かめてください。

停電の夜に気をつけること
取扱説明書には、設定した出力を超えると「内部の安全装置が作動し…屋内への給電を停止します」とあります。
掃除機・電子レンジ・電気ストーブ・エアコンは「動作しない場合がある」機器として挙がっています。

停電時に何をどれだけ使うかは、大雪の停電で蓄電池の残量を配る記事を参考にしてください。


東北で読む一文:「雪が積もる場所には設置できません」

メーカーの仕様表で、東北の家がいちばん見落としてはいけないのはここです。

PlusⅡの仕様表は、蓄電池ユニットを「屋内外設置」としたうえで、注記に「雪が積もる場所には設置できません」と書いています。同じ注記はPlusにもあります。さらに、設置場所の条件として「重塩害地域及び−20℃を下回る寒冷地は屋内のみ」とあります(Plus・無印は「−20℃以下」の表記)。

取扱説明書にも、設置を避ける場所として「積雪・浸水のおそれがあるところ」、日常の注意として「通気口が荷物や積雪で塞がらないようにする」と書かれています。

東北の家で確かめる3つ
① 置く場所に、屋根からの落雪や吹きだまりで雪が積もらないか
② 冬の最低気温が−20℃を下回る地域か(下回るなら屋内に置く前提)
③ 海が近いなら、海岸からの距離と潮風が当たるか

「屋内外設置」の文字だけを見て、軒下のない北側の地面に置いてしまうと、条件から外れることがあります。屋外に置くときの考え方は蓄電池の屋外設置の但し書きの記事、屋内に置くときの注意は屋内設置の結露の記事にあります。

海の近くは、距離と潮風の2つで決まる

京セラは「Enerezza」「Enerezza Plus」向けに、塩害・重塩害地域の区分の資料を出しています。外海に面する地域では、次のとおりです。

海岸からの距離 潮風が当たらない 潮風が当たる
0〜50m 屋外不可 屋外不可
50〜300m 屋外不可 屋外不可
300m〜1km 屋外可 屋外不可
1km〜 屋外可 屋外可

出典:京セラ「塩害 / 重塩害地域の区分について」(Enerezza・Enerezza Plus)。屋外不可の範囲でも屋内設置は可能

太平洋側も日本海側も、東北の沿岸部の多くは「外海に面する地域」です。同じ1km未満でも、潮風が当たるかどうかで屋外に置けるかが変わります。なお、この資料の対象にPlusⅡは書かれていません。PlusⅡを海の近くに置く場合は、仕様表の「重塩害地域は屋内のみ」に加えて、施工店に京セラの基準を確かめてもらってください。


動作温度は「壊れない範囲」。−20〜−10℃は大きく制限される

PlusⅡの蓄電池ユニットは、使用温度範囲が−10℃〜+45℃、設置温度範囲が−20℃〜+45℃です。パワコンは−20℃〜+45℃。Plusと無印の蓄電池は周囲温度−20℃〜+40℃です。

この範囲は、機械が壊れずに動く範囲です。性能がそのまま保たれるという意味ではありません。PlusⅡの仕様表には、こう書かれています。

「ー20℃〜ー10℃では大幅に制限がかかりますが、微小電流で充放電可能です」
「低温環境下においては蓄電池保護のために充電時間が延びる場合があります」

つまり、東北の真冬の朝に屋外で−15℃まで下がると、蓄電池は止まらないものの、ほとんど充放電できない時間帯があるということです。寒さとの付き合い方は寒冷地の蓄電池の選び方で詳しく書いています。


−10℃の性能表示ラベル:10枚中9枚は8割台、小型機だけ6割台

寒さでどれだけ容量が使えなくなるかは、JEMA(日本電機工業会)の性能表示ラベルで確かめられます。京セラはJEMAのラベル掲載メーカーの一覧に入っています。

ただ、ラベルの置き場所は少し分かりにくいです。製品ページや資料ダウンロードのページには無く、「よくある質問Q&A」の「蓄電システムの性能表示ラベルを見たい。」のページにだけ、10枚の画像が載っています。

型番 系統連系時 −10℃/25℃ 停電時 −10℃/25℃
PlusⅡ 5.7kWh(MC/ML/LM0570) 85.9%/87.7% 84.2%/87.7%
PlusⅡ 11.4kWh(MC/ML/LM1140) 85.0%/88.5% 84.2%/87.7%
PlusⅡ 17.1kWh(MC/ML/LM1710) 85.9%/88.8% 85.9%/87.1%
Plus EGS-MC0550 81.8%/85.5% 81.8%/85.5%
Plus EGS-MC1100 82.7%/85.5% 82.7%/85.5%
Plus EGS-MC1650 82.4%/85.5% 80.6%/83.0%
無印 EGS-LM0550 83.6%/87.3% 78.2%/81.8%
無印 EGS-LM1100 83.6%/87.3% 80.9%/82.7%
無印 EGS-LM1650 82.4%/87.3% 82.4%/83.6%
EGS-LM0322G 64.3%/86.0% 64.2%/82.9%

出典:京セラ 性能表示ラベル(JIS C 4414に基づく表示・2026年10月11日に画像で確認)。社内で管理しているラベルの数値とも全型番一致

PlusⅡの3枚は、それぞれMC・ML・LMの3型番で1枚のラベルです。タイプが違っても、ラベルの値は同じということです。

25℃ではどれも8割台の後半ですが、−10℃では10枚中9枚が81.8〜85.9%、3.3kWhの小型機EGS-LM0322Gだけが64.3%です。

これは優劣の順位ではありません。容量も構成も違う製品なので、数字の大小で並べても意味がありません。言えるのは、「同じメーカーでも冬の落ち幅は機種で違う。だから自分が選ぶ型番のラベルを見る」ということです。ほかのメーカーのラベルの読み方は性能表示ラベルの記事にまとめています。

ラベルに無いこと
ラベルの温度別の値は「容量の利用率」です。−10℃のときに停電時に何kW出せるか、という項目はありません。
「氷点下のとき自立運転でどれだけ出せますか」は、販売施工店に聞いて確かめてください。推測では答えられません。


保証は15年。ただし「1年以内の申込み」が条件

PlusⅡの製品ページでは、保証は機器保証15年・自然災害保証10年・容量保証15年です。条件は次のとおりです。

  • 対象:蓄電池ユニット・パワコン・ハイブリッド拡張ユニット・マルチ拡張ユニットは15年。リモコンは5年、オプション品は1年
  • お引き渡しから1年以内に「長期保証申込書」の提出がないと、機器保証1年になり、容量保証と自然災害保証は対象外。それ以降の申込みは受け付けない
  • 施工は京セラの施工IDを持つ施工者が行うことが条件
  • 自然災害保証の対象は、落雷・ひょう災・火災・台風・洪水・建物外部からの物の飛来・落下。地震・噴火・津波・竜巻は対象外、塩害も対象外。損害保険が優先して適用される

保証申込を誰がいつ出すのかは、契約の前に施工店に確かめておくと安心です。自然災害の備えは、火災保険など別の手段と合わせて考えてください。

🔗 無料相談・お見積りはこちら(株式会社ファナス)

見積書に並んだ型番と容量が、ご希望と合っているか不安なときは、当社が運営する「ソラカルテ」の見積書AI診断で、まず全体を確かめることもできます。


よくあるご質問

Q1. 見積書に「EGS-LM1100」とあります。最新のPlusⅡですか。

A. 公式の製品ページでは、EGS-LM1100は無印のエネレッツァ(単機能型・11.0kWh)です。PlusⅡの単機能型は「EGS-LM1140」(11.4kWh)です。どちらを提案しているのか、なぜその型番なのかを、見積もりを出した施工店に確認してください。

Q2. 雪の多い地域でも、エネレッツァを屋外に置けますか。

A. 仕様表には「雪が積もる場所には設置できません」とあり、「−20℃を下回る寒冷地は屋内のみ」ともあります。屋根からの落雪や吹きだまりで雪が積もらない場所を選べるか、冬の最低気温がどこまで下がるかを、現地調査で施工店と確かめてください。条件に合う場所が無ければ、屋内に置く前提で考えることになります。

Q3. 東北の冬なら、どの型番がよいですか。

A. 当社は機種の優劣を付けません。公式資料から言えるのは、−10℃の性能表示ラベルが10枚中9枚で81.8〜85.9%、EGS-LM0322Gが64.3%であること、PlusⅡの蓄電池は−20〜−10℃で大幅に制限されること、の2点です。置き場所と停電時に使いたい家電を先に決め、そのうえで候補の型番のラベルの−10℃の欄を見比べてください。


まとめ

  • 京セラのエネレッツァは、PlusⅡ・Plus・無印・3.3kWh小型の4シリーズ
  • 型番は後ろの4桁でシリーズが分かれる。「0570・1140・1710」はPlusⅡ、「0550・1100・1650」はPlusか無印。数字=容量という公式説明は無い
  • 「MC」「ML」「LM」の意味は公式説明なし。無印もLMなので、LMだけでPlusⅡと決めない
  • PlusⅡはV2Hと組み合わせられない。マルチ入力型は車などのAC100Vコンセントから給電できる
  • 停電時、PlusⅡ・Plusはパワコン6.0kVAでも蓄電池だけなら2.0〜4.5kW。無印は2.0kVA・100Vのみ
  • 東北では「雪が積もる場所には設置できません」と「−20℃を下回る寒冷地は屋内のみ」を必ず読む
  • −10℃のラベル値(系統連系時)は9枚が81.8〜85.9%、EGS-LM0322Gが64.3%
  • 保証は15年。お引き渡しから1年以内の申込みが条件

型番は、読み方を知っていれば見積書の中身を自分で確かめる道具になります。公式資料に意味が書いていない記号は、推測で埋めずに、そのまま施工店に聞いてください。

※本記事は2026年10月11日時点で京セラ株式会社が公開している資料にもとづいています。型番・仕様・保証条件は変わることがあります。ご検討の際は、最新の仕様表と販売施工店の説明をご確認ください。

出典

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監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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