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村田製作所の蓄電池(All-in-One)をお使いの方へ|「MPR01S5535MR」「MPR-P013」の型番の見方と、保護機構の追加(基板交換)の案内、停電時2.0kVA・−10℃の性能表示【東北・2026年版】

村田製作所 All-in-One蓄電池の型番と基板交換の案内|東北の冬

先に結論

  • 村田製作所のAll-in-One蓄電池システムは、すべての型式で製造・出荷が終わっています。
  • 2026年6月18日、メーカーは「保護機構の追加(現地での基板交換)」の準備が整ったと発表し、利用者への個別の案内を始めました。
  • 本体の型式は3つ(MPR01S5535MR・MPR01S4023MR・MPR01H2035MR)で、「MPR-P」で始まる番号はその組み合わせです。
  • 停電時は特定負荷に101V・2.0kVAまで。購入時の設定は「手動」なので、自動切替になっているかを確かめてください。

2026年6月18日、村田製作所は「住宅用All-in-One蓄電池システムの保護機構追加作業に関するお知らせ」を出しました。

この蓄電池は、2024年7月から「製品不良のお詫びと使用停止のお願い」が出ていた製品です。その後、多くの製品で使用が再開され、今回は今後も安心して使うための基板交換の段階に入っています。

この記事は、ご自宅にこの蓄電池が付いている方に向けて書いています。村田製作所の公式の製品ページ・取扱説明書・保証約款・お知らせに書かれていることだけで、①型番の見方、②いま出ている案内、③停電時の使い方、④東北の冬の温度の記述、を順に整理します。

なお、型番の記号(MPR・S・H・MR など)が何の略なのかは、公式には説明されていません。この記事では、公式に書かれている対応関係だけを扱います。

村田製作所のAll-in-One蓄電池システム MPR01S5535MRの外観。濃いグレーの箱型の本体で、幅697.5mm・高さ792mm・奥行325.5mm・重量88kg

▲ 出典:株式会社村田製作所 公式製品ページ(MPR01S5535MR)

型番は「本体の型式」と「パッケージ型番」の2種類

見積書・保証書・銘板に出てくる型番は、2種類あります。

本体の型式は3つ

型式 中身 蓄電池定格容量 出荷終了
MPR01S5535MR 本体(5.5kW/ハイブリッド) 3.5kWh 2024年9月末
MPR01S4023MR 本体(4.0kW/ハイブリッド) 2.3kWh 2023年12月末
MPR01H2035MR HVDC蓄電池ユニット(増設用) 3.5kWh 2024年9月末

「All-in-One」という名前のとおり、パワコンと蓄電池が1つの箱に入った本体です。太陽光の電気も、この本体の中で変換します(ハイブリッド方式)。HVDC蓄電池ユニットは、本体に蓄電池を足すための箱です。

製品ページの仕様表では、ふだん(電力会社とつながっているとき)の定格出力がMPR01S5535MRで5.5kW、MPR01S4023MRで4.0kWです。型式の中の「5535」「4023」は、出力と容量の組み合わせ(5.5kW/3.5kWh、4.0kW/2.3kWh)と同じ数字が並んでいますが、記号の意味としての公式説明はありません。

「MPR-P」で始まる番号は、組み合わせの番号

補助金の書類や性能表示ラベルに出てくるMPR-P001〜P026は、パッケージ型番です。本体とHVDC蓄電池ユニットを何台ずつ組み合わせたかを表しています。

パッケージ型番 組み合わせ 蓄電池定格容量(製品ページ)
MPR-P011 S5535×1 3.5kWh
MPR-P013 S5535×2 7kWh
MPR-P020 S5535×1+HVDC×1 6.9kWh
MPR-P026 S5535×2+HVDC×1 10.4kWh
MPR-P021 S5535×2+HVDC×2 13.9kWh
MPR-P001 S4023×1 2.3kWh
MPR-P022 S5535×1+S4023×1 5.8kWh
MPR-P023/P024 S5535×1+S4023×1+HVDC×1 9.2kWh
MPR-P025 S5535×1+S4023×1+HVDC×2 12.7kWh

製品ページには、ほかにMPR-P002〜P005(S4023とHVDCの組み合わせ)も載っています。P023とP024の違いは、HVDC蓄電池ユニットをどちらの本体につなぐかです(P023はS5535、P024はS4023)。

容量の数字が少し違って見えることがあります

  • 製品ページ:P020は6.9kWh、P026は10.4kWh
  • 性能表示ラベル:P020は7.0kWh、P026は10.5kWh
  • 製品ページには「小数点第二位の計算方法によるため」と注記があります

いま出ている案内:製造終了と、保護機構の追加(基板交換)

ここが、お使いの方にいちばん関係のあるところです。公式に出ている文書を、日付の順に並べます。

村田製作所のAll-in-One蓄電池について、公式に出た案内の流れ。2024年3月に製造・出荷終了の案内、2024年7月24日に製品不良のお詫びと使用停止のお願い、2024年9月12日に一部ロットの部品不具合の判明と運転再開の手順、2026年6月18日に保護機構の追加(現地での基板交換)の準備完了と個別案内の開始。まず銘板の型式と製造番号を確かめ、案内が来たら日程調整に応じる

▲図解:2024年7月の使用停止のお願いから、2026年6月の基板交換の案内まで。手元の銘板を確かめてから問い合わせる

2024年3月:製造・出荷終了の案内

村田製作所の「All-in-One 蓄電池システムの製造・出荷終了について」(文書番号 JPR31-0844)では、All-in-One蓄電池システムの全型式が対象です。

  • MPR01S4023MR-Z1:2023年12月末日で出荷終了
  • MPR01S5535MR-Z1・MPR01H2035MR-Z1:2024年9月末日で出荷終了
  • 保証期間:保証書に基づいて対応
  • 保証の申し込み期限:2026年9月末で終了
  • SII補助金:2025年度以降は対象外

保証の申し込み期限は、すでに過ぎています。保証書と、保証の登録が済んでいるかの記録を、いまのうちに手元にそろえておいてください。

2024年7月〜9月:使用停止のお願いと、運転再開

2024年7月24日、村田製作所は製品不良のお詫びと使用停止のお願いを出しました。

9月12日のお知らせでは、調査の結果「一部の製造ロットにおいて、システム内のパワーコンディショナ部の部品で不具合が発生する可能性がある」と説明されています。そのうえで、運転を再開できる製品が型式と製造番号で示されました。

9月12日のお知らせで「運転再開可能」とされた製品

  • MPR01S5535MR:製造番号に関わらず全数
  • MPR01S4023MR:製造番号の上4桁が RA21・RA22・RA23 のもの
  • 確認する場所:「muRata」ロゴ側の側面にある銘板ラベルの下部

これに当てはまらない製品は、メーカーが現物確認に訪問し、状態に応じて使用再開または製品交換とされていました。

2026年6月18日:保護機構の追加(現地での基板交換)

2026年6月18日のお知らせでは、上の措置を行って以降、「製品内部の電子部品の不具合に起因するシステムの停止および機器内部の焼損トラブルは、本お知らせの発表日時点においては発生しておりません」と書かれています。

そのうえで、今後も安心して使うための保護機構の追加(現地での基板交換)の準備が整い、対象の利用者に個別の案内を始めたとされています。日程の調整は、メーカーのコールセンターか協力会社から連絡が来る流れです。

お問い合わせ先(2026年6月18日のお知らせより)

  • 0120-890-990(9:00〜17:00・日祝除く)
  • 音声ガイダンスで「2番」を選ぶ
  • メール:ess-resi-info@murata.com

2024年9月のお知らせに載っていた電話番号(050で始まる番号)とは違います。問い合わせるときは、最新のお知らせの番号を使ってください。

お使いの方が、いまやること

手元で確かめる3つ

  • ① 本体の銘板で、型式と製造番号を控える(「muRata」ロゴ側の側面)
  • ② 保証書と、施工した会社の連絡先を手元に出しておく
  • ③ メーカーや協力会社から案内が来たら、日程の調整に応じる

案内が来ているかどうか分からないときは、上のお問い合わせ先に、銘板の型式と製造番号を伝えて確認するのが確実です。施工した会社が分かる場合は、そちらにも一言伝えておくと話が早く進みます。

蓄電池の「メーカーの保証」と「施工の保証」の分かれ方は、施工店が廃業したら、太陽光の保証はどうなるかで書いています。


停電時は特定負荷へ101V・2.0kVA。初期設定は「手動」

出力は2.0kVA、つながるのは決めておいた回路だけ

仕様表の自立運転時の定格出力は、AC101V・2.0kVAです。取扱説明書では、停電時に使えるのは「特定負荷として選定した回路もしくは非常時兼用コンセントのみ」とされています。つまり特定負荷型で、家じゅうに電気が戻るわけではありません。200Vのエアコンや給湯機は、停電時には動きません。

取扱説明書には、つなぐ電気機器の合計について「おおよそ1500W〜2000W程度の機器がご使用になれます」とあります。

増設しても、停電時の上限は変わりません

  • 取扱説明書:「蓄電池ユニットを増設しても、最大出力は増設前と同じく2000W(100V/20A)となります」
  • 容量が増えるのは「何時間もつか」のほうです

全負荷型と特定負荷型の違いは、全負荷型と特定負荷型、どっちの蓄電池?で整理しています。

購入時の設定は「手動」

ここは見落としやすいところです。取扱説明書には、自立運転の自動切替について「ご購入時の初期設定では、手動(自動切替は「OFF」)になっています」と書かれています。

自動にしてあれば、停電時・停電解消時の切替は10秒以内です。手動のままだと、停電したときにリモコンで自立運転を始める操作が要ります。

冬の夜に停電してから取扱説明書を探すのは大変です。いまのうちに、リモコンの設定が「自動」か「手動」かを確かめておくことをおすすめします。設定の場所が分からなければ、施工した会社に聞いてください。

停電してから最初の数分でやることは、停電したら、まず「うちだけか、地域全体か」にまとめています。


東北で読む温度の記述:−20〜50℃、0℃を下回ると充電は約50%まで

動作の温度範囲は−20〜50℃

取扱説明書の仕様では、使用温度は−20℃〜50℃です。そのうえで、−20〜+10℃では「蓄電池充電抑制運転」になると書かれています。

製品ページには、低温での充電の動きが段階ごとに説明されています。

外の温度 充電の動き(製品ページ)
10℃未満〜0℃ 電流を制限して充電(充電時間 最大約3時間)
0℃未満〜−10℃ 約50%までの充電に制限(最大約5時間)
−10℃未満〜−20℃ 設備保護のため、微小電流で充電

東北の冬の朝は、0℃を下回る日が珍しくありません。その日は、蓄電池が約50%までしかたまらないことがある、ということです。

気象警報のときは、−10℃まで100%充電

一方で、製品ページには「気象警報連動機能動作中においては、気象警報受信時、−10℃までの低温環境下においても蓄電池容量100%まで充電」とあります(充電時間 最大約5時間、この充電は400回が上限)。

ただし、2024年3月の製造・出荷終了の案内では、気象警報連動機能などは、ユーザー情報登録日から15年たった日か2041年9月30日のどちらか早い日を過ぎると使えなくなるとされています。いますぐ使えなくなるわけではありませんが、頭に入れておいてください。

雪と海の近くは、取扱説明書の「設置してはいけない場所」に入る

取扱説明書の設置禁止場所には、次のものがあります。

  • 周囲温度が−20℃以下となる場所(凍結のおそれのある場所)
  • 冠水や雪に埋もれるおそれがある場所
  • 重塩害地域(沿岸から500m以内の地域、潮風や海水に直接さらされる場所)
  • 標高1000m以上の場所

保証約款では、北海道の道東・道北の極寒地域での屋外設置が保証の対象外とされています。東北についての個別の制限は、公開資料には見当たりませんでした。

雪の多い地域では、本体のまわりが冬に雪で埋まらないかを、毎冬の最初の大雪の前に見てください。雪囲いをするときの注意は、雪囲いをする前に、蓄電池とパワコンの吸排気口を確かめてくださいで書いています。

取扱説明書には「積雪等で長期間充電がない場合、蓄電池の自然放電による過放電保護のため、一時的に充電動作に切替わる場合があります」という注記もあります。パネルに雪が積もって発電しない日が続くと、蓄電池を守るために電力会社の電気で少し充電することがある、という意味です。


−10℃の性能表示ラベルは73.8〜84.0%

当社では、メーカーを主題にした記事で、性能表示ラベルの−10℃の欄を必ず確認しています。東北の冬にいちばん近い条件だからです。

村田製作所の性能表示ラベル(JIS C 4413に基づく測定)は、10のパッケージ型番すべてに−10℃の値が載っています。ラベルの項目名は「システム容量利用率」です。

パッケージ型番 初期実効容量 −10℃ 25℃ 40℃
MPR-P001 2.1kWh 76.7% 89.2% 89.5%
MPR-P011 3.3kWh 84.0% 93.3% 81.2%
MPR-P013 6.5kWh 84.0% 93.3% 81.2%
MPR-P020 6.4kWh 75.8% 90.7% 85.8%
MPR-P021 12.7kWh 75.8% 90.7% 85.8%
MPR-P022 5.4kWh 81.1% 91.7% 84.5%
MPR-P023 8.4kWh 76.0% 90.3% 86.8%
MPR-P024 8.4kWh 76.0% 90.3% 86.8%
MPR-P025 11.5kWh 73.8% 89.7% 87.8%
MPR-P026 9.6kWh 78.6% 91.6% 84.3%

このラベルでは、系統連系時と停電時のシステム容量利用率が同じ値です。初期停電時放電容量も、初期実効容量と同じ値が書かれています。

読み取っていただきたいのは、−10℃では25℃より9〜16ポイントほど低いことです。冬の停電で何時間もつかを考えるときは、ラベルの25℃の数字ではなく、−10℃の数字で見積もってください。

ほかに、想定使用期間15年・運転音40dB・防じん防水性能IP55が全型式共通で載っています。

村田製作所 All-in-One蓄電池システムの性能表示ラベル。MPR-P001からMPR-P026までの10型式について、初期実効容量、初期停電時放電容量、蓄電池容量、−10℃・25℃・40℃のシステム容量利用率(系統連系時・停電時)、システム充放電効率、想定使用期間15年、システム生涯蓄電容量、運転音40dB、IP55

▲ 出典:株式会社村田製作所「All-in-One蓄電池システム 性能表示ラベル」

ラベルの読み方の全体像は、蓄電池は冬に弱い?で整理しています。


保証は15年・容量保証60%

製品ページによると、本体とHVDC蓄電池ユニットは起算日から15年の保証で、容量保証は定格容量の60%です。屋内用リモコン(MPR0003)やCTも、本体との同時使用を条件に15年保証の対象とされています。

保証の適用条件として、製品ページには「インターネット接続継続運転+系統連系開始後3カ月以内のWeb保証登録」が挙げられています。登録が済んでいるか分からない場合は、保証書と一緒に施工した会社に確認してください。

これから蓄電池の入れ替えや追加を考えていて、届いた見積書の内容が気になるときは、当社が運営するサイト「ソラカルテ」の見積書AI診断で、相談前に確認することもできます。


よくあるご質問

うちの蓄電池が対象かどうか、どこで分かりますか。

まず本体の銘板(「muRata」ロゴ側の側面)で型式と製造番号を控えてください。2026年6月18日のお知らせでは、対象の利用者に個別の案内を順次送るとされています。分からないときは、0120-890-990(音声ガイダンスで「2番」)に型式と製造番号を伝えて確認するのが確実です。

停電のとき、200Vのエアコンは動きますか。

動きません。自立運転の出力はAC101V・2.0kVAで、使えるのは特定負荷として選んだ回路か非常時兼用コンセントだけです。蓄電池を増設しても、停電時の最大出力は2000W(100V/20A)のままです。

冬は蓄電池が半分しかたまらないのですか。

製品ページでは、0℃を下回り−10℃までの環境では、蓄電池保護のため約50%までの充電に制限すると書かれています。ただし気象警報連動機能の動作中は、警報を受けたときに−10℃まで100%充電します(上限400回)。


まとめ

  • 本体の型式はMPR01S5535MR・MPR01S4023MR・MPR01H2035MRの3つ。MPR-P〜はその組み合わせ
  • 全型式で製造・出荷終了。保証は保証書に基づいて継続、保証の申し込み期限は2026年9月末で終了
  • 2026年6月18日、保護機構の追加(現地での基板交換)の個別案内が始まった。銘板の型式と製造番号を控えておく
  • 停電時は特定負荷へ101V・2.0kVA。購入時の設定は手動なので、自動切替かを確かめる
  • 0℃を下回ると充電は約50%まで(製品ページ)。−10℃のラベルは73.8〜84.0%
  • 雪に埋もれる場所と重塩害地域は、取扱説明書の設置禁止場所

ランキングや優劣ではなく、いま付いている蓄電池を、この冬どう使うかの目線で読んでください。

※本記事は2026年10月14日時点の情報です。対象製品や作業の案内は、村田製作所の最新のお知らせと、メーカー・施工した会社からの連絡でご確認ください。

出典

施工会社がつくった、見積書のセカンドオピニオン。(ソラカルテ)

当社が運営する「ソラカルテ」では、太陽光・蓄電池の見積書をその場で無料AI診断できます。電話番号の登録は不要です。

監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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