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太陽光を付けた会社に電話がつながらない方へ|施工店が廃業したとき、保証・点検・修理の窓口はどこになるか【東北・2026年版】

太陽光の施工店が廃業したら保証・修理の窓口はどこか

先に結論
施工店が廃業しても、メーカーの保証(出力保証・機器保証)は消えません。
消えるのは、施工店が独自に約束した「工事保証」と、困ったときの「連絡先」です。
まず確かめるのは「保証書が手元にあるか」「メーカーへの保証申請が済んでいるか」の2つです。
ハンファジャパンは、保証書が長期間手元にない方の受付を2026年11月末で順次終了すると公表しています。

太陽光を付けた会社に電話がつながらない方へ。

パネルは屋根の上で発電を続けているのに、モニターの表示がおかしい、パワコンからエラー音がする、雪でパネルの端が割れた——そんなとき、契約書に書いてある電話番号が「現在使われておりません」だった、というご相談を、当社でも受けています。

この記事は、施工店がいなくなったときに何が残って、何が消えるのかを、メーカーの保証規定と国の制度の公式資料だけで整理したものです。最後に、いま手元で確かめる3つのことと、修理を誰に頼むかをまとめます。

残るものと消えるもの

太陽光発電の「保証」は、実は3つの層に分かれています。

誰が約束しているか 施工店が廃業したら
① メーカー保証(出力保証・機器保証・自然災害補償) メーカー 残る(保証書と申請が条件)
② メーカーが出す施工保証 メーカー(長州産業の「施工保証10年・雨漏り含む」など) 残る(施工認定店の施工などの条件つき)
③ 施工店独自の工事保証(「工事10年保証」など) 施工店 消える(会社が無くなれば約束も無くなる。例外はリフォーム瑕疵保険に入っていた場合)

そして、保証とは別に消えるものがもう1つあります。「困ったときに聞ける相手」です。国の注意喚起には、こんな相談例が載っています。

「2025年4月から点検が義務化された」と訪ねてきた事業者に契約してしまった相談者が、不審に思い、太陽光パネルの設置工事をした事業者に連絡し、保守点検の義務について尋ねると「そのようなことはない」と言われた(経済産業省九州経済産業局・2025年8月28日)

施工店が残っていれば、ひと電話で防げるトラブルです。施工店がいなくなった家は、この防波堤が無い状態になります。点検商法の記事で書いた手口は、施工店を失った家にこそ来ます。


①メーカー保証は残る。ただし「保証書」と「申請」が条件です

メーカー保証は、メーカーとお客様のあいだの約束なので、施工店が無くなっても効きます。ただし、条件があります。

保証書は再発行されない(長州産業)

長州産業の住宅用保証規定(SK-250801)には、こう書かれています。

  • 保証しない事項の1番目:「保証書の提示のない場合
  • この保証書は再発行いたしません。紛失しないように大切に保管して下さい」
  • 「この保証書は当社が捺印することにより有効となります」

つまり、保証書が手元に無いと、機器が壊れても保証を受けられません。施工店に「保証書は預かっています」と言われたまま廃業された場合が、いちばん困ります。長州産業には「保証書確認サイト」があり、ユーザー登録をすると自分の保証書の発行状況を確認できます(公式「ユーザー様へ」ページ)。

保証の「申請」を施工店がしていないことがある

多くのメーカーで、長期保証は施工店(販売店)が申請して初めて有効になります。

メーカー 公式の記載(要旨)
パナソニック 「太陽光発電システム長期保証には申請が必要です」「お客様の申込書と販売店作成の申請書類を、販売店より当社宛にいただくことが必要」
シャープ 「新太陽光発電システム保証(15年無償)はお申し込みが必要です。詳しくは販売店に」(申込は引渡しから1か月以内・クラウド保証システム)
京セラ 長期保証申込書を引渡し後1年以内に提出。未提出の場合は機器保証1年のみ
ハンファジャパン 「保証の適用には太陽光発電システム設置後、保証申請が必須
カナディアンソーラー 「故障が発生した場合、お買い上げの販売店に修理をご依頼ください」(施工認定IDを持つ施工者の施工が条件)

そして、ハンファジャパンの保証ページには、いま次の案内が出ています。

【ご案内】お手元に保証書がないお客様へ
1年以上にわたりお手元に保証書がないお客様は、至急、ご購入先の販売店までお問い合わせくださいますようお願い申し上げます。
2026年11月末日をもちまして、長期未発行分の受付を順次終了いたします。

「販売店に問い合わせてください」と書かれていますが、その販売店が無い方こそ、11月末より前にメーカーへ直接連絡する必要があります。放っておくと、保証書が発行されないまま受付が終わります。

保証書が無い・見つからないときは、メーカー名と型番、設置年月、施工店名を用意して、メーカーの窓口に「保証申請がされているか」を聞いてください。
型番は、パワコンの側面ラベルや契約書・見積書に書かれています。屋根には上がらないでください。


②メーカーが出す施工保証は残る。③施工店の工事保証は消える

ここが、いちばん誤解の多いところです。

長州産業の「施工保証(雨漏り保証を含む・10年)」は、メーカーが標準で付けている保証です(保証規定6項:施工認定店が標準架台を用いた施工で不具合が生じた場合、機器の無償修理に加えて「不具合原因となった施工箇所とその周辺の無償修繕」)。施工店が廃業しても、条件を満たしていればメーカーが対応します。

いっぽう、見積書や契約書に「工事10年保証」「当社独自の安心保証」と書かれているものは、その会社の約束です。会社が無くなれば、約束をする相手がいません。雨漏りの責任の考え方は雨漏りの責任と書類の記事にまとめていますが、その責任を負う会社が消えた場合の話が、この記事です。

例外:リフォーム瑕疵保険に入っていた場合

施工店が「リフォーム瑕疵保険」に加入して工事をしていれば、話が変わります。住宅瑕疵担保責任保険協会の公式Q&Aは、こう答えています。

Q. 保険期間中、不具合が起きましたが事業者が倒産しています。保険金で直せますか?
A. 保険の対象になる不具合であれば、消費者から住宅瑕疵担保責任保険法人に直接通知して保険金を請求することができます。

国土交通省の説明でも「填補率:事業者へは80%、発注者(消費者)へは100%(事業者倒産等時)」とされています。保険期間は「構造耐力上主要な部分・雨水の浸入を防止する部分は5年間、その他の部分は1年間」(同協会)。太陽光パネルの設置工事については、国土交通省が「雨漏り等の不具合発生を防止するため」の施工・検査基準を定めていて、この保険の基準として位置づけられています。

ただし、この保険は施工店が着工前に申し込む任意の保険で、工事完了後には入れません。契約書類の中に「保険証券」や「保険付保証明書」があるかを探してください。無ければ、入っていなかったと考えるのが自然です。

新築のときに一緒に付けた太陽光は別枠です

家を新築したときに工事請負契約に含めて設置した太陽光は、住宅瑕疵担保履行法の対象です。協会Q&Aは「新築住宅の工事請負契約に含めて設置した太陽光パネル…の施工不良が原因で、品確法上の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分に生じた不具合は、住宅瑕疵担保履行法上の保証対象となります」としています。新築から10年、住宅会社が倒産していても保険法人へ直接請求できる仕組みです(あとから載せた太陽光は対象外です)。

金属屋根に設置された太陽光パネル。夏の晴天

▲ 当社施工事例:屋根の太陽光。施工店が変わっても発電は続きます


修理と点検は、誰に頼めばよいか

修理:メーカーの窓口か、他社施工を受ける施工店

メーカーには、お客様が直接連絡できる修理窓口があります。たとえば京セラは「修理・メンテナンスに関するお問い合わせ」としてフリーコール(0120-33-5582・9:00〜17:00・土日祝含む)とWebの修理受付を公開しています(国内の住宅用製品の窓口)。他のメーカーも、製品ページのサポート欄に修理の連絡先があります。

もう1つの道が、他社が施工した設備の修理を受けている施工店です。当社は複数メーカーのサービス代行店として、他社が施工した現場の不具合修理をメーカーに代わって行っています。施工店が無くなった家の修理は、この形で当社に来ることがあります。メーカーに連絡すると、そこから当社のような代行店に修理が回ってくる、という流れも珍しくありません。

点検:義務の有無は所有者の側で決まる

太陽光の点検は、施工店の有無とは関係なく、所有者の側の話です。国民生活センターは「点検義務の対象になるかは、再エネ特措法に基づくFIT制度・FIP制度の利用の有無や出力等により異なります」「定期的な点検を行うことが重要」としています。

施工店がいなくなった家で困るのは、点検の中身ではなく「誰に頼むか」です。太陽光発電協会(JPEA)は点検の頻度の目安を公開していて、「詳しくは各販売業者の営業窓口へ」としています。その販売業者がいない場合は、新しく点検を頼む施工店を決めることになります。点検の相場感と頻度は維持費と定期点検の記事を、秋に見ておく場所は鳥・小動物対策の記事をご覧ください。

レンガ調の外壁に壁掛けで取り付けたパワーコンディショナと配管

▲ 当社施工事例:外壁のパワコン。型番は側面のラベルで分かります


東北で、この話が「冬の前」に効く理由

東北では、太陽光の不具合が見つかるのは雪が来てからが多くなります。落雪でパネルの端が割れた、雪の重みで架台がずれた、凍結でパワコンが止まった——どれも冬の話です(落雪の話は落雪と雪止めの記事)。

そのときに「施工店がいない」と分かると、雪の上で修理の相手を探すことになります。自然災害補償(メーカーによって無償10〜15年・有償など)を使うにも、申請の窓口が要ります。だから、雪が来る前の秋に、連絡先が生きているかを一度確かめておくことをおすすめします。電話1本で済みます。


いま手元で確かめる3つのこと

  1. 保証書はあるか。 メーカー名・型番・保証開始日・販売店名が書かれた、メーカー発行の保証書。無ければ、メーカーに「保証申請がされているか」を確認する(ハンファは2026年11月末が区切り)
  2. 契約書類に、施工店独自の保証と、保険の書類があるか。 「工事保証」は会社の約束。「保険証券」「保険付保証明書」があれば、リフォーム瑕疵保険で直接請求できる可能性がある
  3. 施工店の電話がつながるか。 つながらない場合は、法人番号公表サイトや登記で会社が存続しているかを調べる。存続していれば、代表者の連絡先が分かることがある

3つとも揃わなくても、メーカーの修理窓口と、他社施工を受ける施工店という2つの道は残ります。見積りをもらったら、その内容が妥当かどうかを当社が運営するサイト「ソラカルテ」の見積書AI診断で確かめられます。施工会社がつくった仕組みなので、修理の項目の抜けも見られます。

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よくある質問

Q1. 施工店が廃業したら、メーカー保証も無効になりますか。

A. なりません。メーカー保証はメーカーとお客様の約束です。ただし、保証書が手元にあること、施工店がメーカーへの保証申請を済ませていることが条件になります。長州産業は「保証書の提示のない場合」を保証しない事項に挙げ、保証書は再発行しないとしています。

Q2. 「工事10年保証」と契約書に書いてあります。これは使えますか。

A. その保証を約束したのが施工店なら、会社が無くなれば使えません。例外は、施工店がリフォーム瑕疵保険に加入して工事をしていた場合で、保険の対象になる不具合なら消費者から保険法人へ直接請求できます(住宅瑕疵担保責任保険協会Q&A)。契約書類に保険の書類があるか確認してください。

Q3. 誰に修理を頼めばよいか分かりません。

A. 2つの道があります。1つはメーカーの修理窓口(京セラのフリーコールのように、お客様が直接連絡できる窓口があります)。もう1つは、他社が施工した設備の修理を受けている施工店です。当社は複数メーカーのサービス代行店として、他社施工の現場の修理をメーカーに代わって行っています。


まとめ

  • 施工店が廃業しても、メーカー保証は残る。消えるのは施工店独自の工事保証と「困ったときの連絡先」
  • メーカー保証は保証書と申請が条件。長州産業は保証書を再発行せず、提示がないと対象外。多くのメーカーで申請は施工店が行うので、済んでいるかをメーカーに確認する
  • ハンファジャパンは、保証書が1年以上手元にない方の受付を2026年11月末で順次終了。販売店がいない方こそ、それより前にメーカーへ
  • 施工店がリフォーム瑕疵保険に入っていれば、倒産していても保険法人へ直接請求できる(発注者へは100%)。新築時に一緒に付けた太陽光は住宅瑕疵担保履行法で10年
  • 修理はメーカーの窓口他社施工を受ける施工店へ。点検の要否は所有者の側で決まり、施工店がいない家は点検商法の防波堤が無い
  • 東北では、雪が来る前に連絡先が生きているかを確かめる

施工店が無くなっても、屋根の上のパネルは黙って発電を続けています。困るのは壊れたときだけです。その「壊れたとき」の連絡先を、雪の前に1本決めておいてください。

※本記事は2026年9月13日時点の情報です。保証規定・申請期限・窓口はメーカーの公表資料の時点のもので、変更されることがあります。お手元の保証書・契約書類と、各メーカーの最新の案内でご確認ください。

出典

施工会社がつくった、見積書のセカンドオピニオン。(ソラカルテ)

当社が運営するサイト「ソラカルテ」では、太陽光・蓄電池の見積書をその場で無料AI診断できます。電話番号の登録は不要です。

監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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