その他14分で読めます

300万円を年4.5%・20年で借りると、利息だけで155万円です|太陽光・蓄電池をローンで組む前に見る3つの数字【東北・2026年版】

先に結論 借入300万円・年4.50%・20年の元利均等返済なら、支払総額は約455万円。利息だけで約155万円(元本の51.8%)です(当社計算)。 見るべき数字は「月々いくら」ではなく、①実質年率 ②支払総額 ③返済年数の3つです。 そして東北で特に効くのが、売電単価が5年目に24円から8.3円へ下がること。返済額は下がりません。

年4.50%で300万円を20年借りると、利息は約155万円です。

同じ300万円でも、15年で組めば利息は約113万円。返済年数を5年縮めるだけで、42万円ちがいます。

それなのに、見積書や資金計画書で目立つのはたいてい「月々◯◯円」の数字です。月々の数字は、年数を延ばせばいくらでも小さくできます。小さく見えるほど、利息は増えています。

この記事では、東北の銀行が実際に公表している金利を並べたうえで、金利と年数で支払総額がどう動くのか、そして「売電で返せます」という説明がどこで崩れるのかを、数字で整理します。

なお当社では、現金でのお支払いのほか、信販会社のローン(個別クレジット)にも対応しています。どの方法が向くかはご家庭ごとに違いますので、遠慮なくご相談ください。

金属屋根に設置された太陽光パネルの俯瞰。端部の固定金具が並ぶ

▲ 当社施工事例:金属屋根に設置した太陽光パネル

見積書の「月々◯円」には、金利が隠れています

太陽光や蓄電池の資金計画の話は、たいていこう出てきます。

「頭金なし、月々16,000円ほどです。いまの電気代を考えれば、実質の負担はありません」

この説明そのものは、嘘ではないことが多いです。問題は、この一文には金利も年数も支払総額も入っていないという点です。

月々16,000円台になる組み合わせは、いくつもあります。

借入額 実質年率 年数 月々 支払総額
300万円 2.70% 20年 16,191円 388万5,841円
260万円 4.50% 20年 16,449円 394万7,732円
220万円 4.50% 15年 16,830円 302万9,373円

(元利均等返済・当社計算。ボーナス返済なし)

月々の額がほぼ同じでも、支払総額は90万円以上ちがいます。だから、月々の数字だけを見て「これなら払える」と決めると、判断の材料が足りていないことになります。

見るべきことは3つだけです。実質年率は何%か。返済年数は何年か。支払総額はいくらか。この3つが書面に出てくれば、比べられます。


東北の銀行が公表しているリフォームローンの金利

まず、地元の銀行が公表している数字を見てみます。太陽光や蓄電池は、多くの銀行で「リフォームローン」の資金使途に含まれています。

金融機関・商品 金利(変動) 限度額 期間
七十七銀行「77リフォームローン」 年2.70%〜3.60% 10万円〜1,500万円 最長20年
山形銀行「ビフォー&アフター」 基準 年3.60%/最大引下げ後 年2.50%(保証料込) 最高1,500万円

(各行の公式サイトより。山形銀行の金利は2026年4月1日現在の表示。いずれも太陽光発電・蓄電池が資金使途に含まれます)

つまり、銀行に正面から申し込んで最も条件が良く通った場合で、年2.5%前後ということです。ただしこれは表示上の下限で、実際にどこに着地するかは取引の実績と審査で決まります。

給与振込や住宅ローンを同じ銀行に置いている方は、引下げの対象になることがあります。まずはご自身の取引銀行に問い合わせてみてください。これは商談の場ではなく、1本電話をかければ分かることです。

一方、信販会社の個別クレジットは、銀行の表示金利より高くなるのが一般的です。当社が実務で見ている水準は年4.5%前後です。この記事で年4.50%を主な計算例に使っているのは、そのためです。

注意 ここに挙げた銀行の金利は、記事作成時点で各行が公式サイトに掲載していた表示です。金利は改定されます。実際の適用金利は必ずご自身で金融機関にご確認ください。当社は金融機関ではなく、銀行融資の斡旋は行いません。


300万円を借りたとき、金利と年数で総額はこう動く

では、実際にどのくらい変わるのか。太陽光5.5kWと蓄電池を合わせて借入300万円というモデルで並べます。

年数 年2.70% 年3.60% 年4.50%
10年 月28,555円/総額342万6,556円 月29,806円/総額357万6,780円 月31,092円/総額373万983円
15年 月20,287円/総額365万1,723円 月21,594円/総額388万6,938円 月22,950円/総額413万964円
20年 月16,191円/総額388万5,841円 月17,553円/総額421万2,803円 月18,979円/総額455万5,076円

(元利均等返済・当社計算。保証料や手数料は含みません)

読み取っていただきたいのは2点です。

1つめ。年数を延ばすと月々は軽くなりますが、総額は増えます。 年4.50%の場合、10年返済なら利息は約73万円ですが、20年返済にすると約155万円。月々が1万2千円軽くなる代わりに、82万円多く払うという取引です。

2つめ。金利の差は、20年かけると大きく開きます。 年2.70%と年4.50%、差は1.8ポイントですが、20年の支払総額では67万円ちがいます。

利息は「元本の何%か」で見ると分かりやすくなります。年4.50%・20年なら、利息は元本の51.8%。300万円の設備を、455万円で買っているという言い方もできます。

🔗 無料相談・お見積りはこちら(株式会社ファナス)


「売電で返せます」は、5年目に崩れます

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

資金計画の説明でよく出てくるのが、「売電収入と電気代の節約で、返済はまかなえます」という話です。これは最初の4年間については、おおむね成り立ちます。問題は5年目です。

2026年度に認定を取得した住宅用太陽光(10kW未満)の買取価格は、資源エネルギー庁の資料によれば24円/kWh(運転開始から4年目まで)+8.3円/kWh(5〜10年目)です。同じ設備で、同じ量を売っていても、5年目に単価が3分の1になります。

5.5kWの太陽光で計算してみます。国が使っている設備利用率の想定値13.7%(約1,200kWh/kW/年)を使うと、年間の発電量は約6,600kWh。このうち7割を売電に回すとすると、こうなります。

時期 売電単価 年間の売電収入 月あたり
1〜4年目 24円/kWh 約110,880円 約9,240円
5〜10年目 8.3円/kWh 約38,346円 約3,196円
11年目以降 FIT終了

(当社計算。発電量は国の想定値による試算で、実際の発電量は屋根の向き・勾配・影の状況で変わります)

月々9,240円だった売電収入が、5年目に約3,200円まで落ちます。その一方で、ローンの返済額は1円も変わりません。

さらに構造的な問題があります。FITの買取期間は10年、ローンは15年か20年です。11年目からは売電の受け皿そのものが変わり、返済だけが5年から10年残ります。卒FIT後の選択肢については卒FITで蓄電池を勧められたらに書いています。

だから、資金計画は「1〜4年目」「5〜10年目」「11年目以降」の3つの時期に分けて見てください。1年目の数字だけで20年を語る説明は、途中で必ず合わなくなります。

5年目以降にものを言うのは、自家消費です

では5年目以降はどうするか。答えは単純で、売らずに自分で使うほうが得になります。

東北電力の「よりそう+スマートタイム」なら、平日昼間の電力量料金は36円86銭/kWh。ここで太陽光の1kWhを自分で使えば、36円86銭ぶんの買電を避けられます。売れば5年目以降は8円30銭ですから、同じ1kWhの価値が4倍以上ちがいます。

つまり5年目以降は、蓄電池やエコキュートで昼の電気を自分の家の中に留めるほうが効きます。プランごとの単価は太陽光や蓄電池を入れたら、電気の料金プランは変えるべき?に一覧で載せています。

屋外の土間に据え付けられた家庭用蓄電池ユニット

▲ 当社施工事例:屋外に設置した蓄電池ユニット


お支払い方法は、遠慮なくご相談ください

ここまで金利の話をしてきましたが、「だからローンはやめたほうがいい」ということではありません。

当社では、現金でのお支払いのほか、信販会社のローン(個別クレジット)をご用意しています。銀行のリフォームローンをご自身で組まれる方もいらっしゃいますし、住宅ローンにまとめて組み込める新築の方もいらっしゃいます。

どの方法が向くかは、自己資金の余裕・補助金がいつ振り込まれるか・他のお借入の状況で変わります。ご家庭ごとに答えが違うので、見積りの段階でお気軽にご相談ください。その場で決めていただく必要はありません。

当社がお出しするもの

ローンをご検討の場合、当社からは次の3つを書面でお出しします。

  1. 実質年率(何%で借りることになるか)
  2. 返済年数と回数
  3. 支払総額(設備の金額に対して、いくら多く払うことになるか)

個別信用購入あっせん(個別クレジット)を使う契約では、割賦販売法により、信販会社から契約の重要事項を記載した書面が交付されます。そこに支払総額や手数料の料率が記載されます。書面をご確認いただいたうえで、ご判断ください。

見ていただきたいのは引き算です

いちばん分かりやすい確認方法をお伝えします。

支払総額 − 設備の金額 = 金利で払う分。この引き算をしてみてください。300万円の設備で支払総額が455万円なら、155万円が金利です。

この155万円を見て「それでも今入れたい」と思われるなら、それは納得のいく判断です。逆に「思ったより大きい」と感じられたなら、借入額を下げる方法を一緒に考えましょう。次の章がその話です。

なお当社は、その場で決めていただくことを前提にした売り方はしません。持ち帰って、ご家族と相談していただくのが普通だと考えています。「今日中に契約すれば」と急かされた場合の対処は「今日中なら値引きします」で契約してしまったらにまとめています。


借入額を下げる3つの手

金利そのものは審査で決まるので、お客様の側で動かしにくい数字です。動かしやすいのは、借入額のほうです。

年4.50%・20年で計算すると、300万円の借入を260万円にできれば、支払総額は61万円減ります。金利を1.8ポイント下げるのとほぼ同じ効果が、こちらなら相談で作れます。

手は3つあります。

1つめ、見積書が相場に対してどこにいるか確かめる。 太陽光の費用は、経済産業省の調達価格等算定委員会が毎年公表しています。2026年度の想定値は25.5万円/kW。読み方はその見積書、高いのか安いのかに書きました。

当社が運営する「ソラカルテ」に見積書をアップロードすると、相場と比べてどの位置にあるかをAIが判定します。商談の前に、自分で確かめられます。

2つめ、補助金を先に確定させる。 補助金は借入額を直接減らします。東北4県の自治体補助金は東北4県の補助金まとめに整理しています。ただし、ほとんどの制度は契約・着工の前に申請が必要です。ローンの契約を先に済ませてしまうと使えなくなることがあります。順番を間違えないでください。

3つめ、容量を見直す。 「大きいほど得」ではありません。蓄電池の容量の考え方は蓄電池は何kWhが正解?にまとめています。

なお、初期費用をかけずに導入する方法として0円ソーラーやPPA・リースもありますが、これは「借りない代わりに別のものを差し出す」仕組みです。ローンとの比較は「初期費用0円ソーラー」は東北で得か?をご覧ください。


東北の家で、資金計画に効いてくる2つのくせ

最後に、東北で特に見落とされやすい点を2つ挙げます。

① 冬の電気代が高い家ほど、自家消費の効きは冬に薄い

「電気代が高いから太陽光を入れる」という動機は自然ですが、東北で電気代がいちばん高くなるのは冬です。そして冬は日照が短く、雪が積もれば発電しません。

つまり、電気代がピークになる季節と、発電がピークになる季節がずれています。返済は毎月一定額ですから、冬の請求書と返済が重なる月があることは、資金計画に入れておいてください。

暖房と給湯をどう組み立てるかはオール電化の冬の電気代が下がらない本当の理由に書いています。

② 20年ローンは、設備の交換時期をまたぎます

パワーコンディショナの寿命は、一般に10〜15年程度とされています。20年のローンを組むと、返済の途中でパワコンの交換費用が発生する可能性があります。

このとき、返済が残っている状態で新たな出費が来ます。20年で組むなら、10年目あたりに交換費用を用意できる計画になっているかを、先に考えておいてください。維持費の全体像は太陽光は「つけてから」いくらかかる?にまとめています。


よくある質問(FAQ)

Q1. 繰上返済をすれば、利息は減らせますか。

A. 減ります。元利均等返済では、返済の初期ほど利息の割合が大きいので、早い時期の繰上返済ほど効果が大きくなります。ただし商品によっては繰上返済に手数料がかかったり、一部繰上返済の最低金額が決まっていたりします。契約前に「繰上返済の条件」をご確認ください。当社経由のローンについては、こちらからご説明します。

Q2. 変動金利で借りて大丈夫でしょうか。

A. 当社は金融の専門家ではないので、変動か固定かの判断はお答えできません。お伝えできるのは、変動金利は返済の途中で上がりうるという事実だけです。上の表の数字は、いまの水準で計算したものです。上がった場合に月々がいくらになるかを、契約前に試算してもらってください。判断はそのうえでなさってください。

Q3. 現金で買えるお金はあるのですが、ローンのほうがいいと言われました。

A. 「手元資金を残せる」という説明には合理性があります。ただし、その分の金利は確実に発生します。上の表でいえば、300万円を年4.50%・20年で借りれば155万円です。手元資金を残す価値が155万円に見合うかどうか、という比較になります。販売店ではなく、ご自身とご家族で判断なさってください。当社としては、この場面で答えを押し付けることはしません。


まとめ

太陽光・蓄電池をローンで組むときに見る数字を、まとめます。

  • 見積書の「月々◯円」は、年数を延ばせばいくらでも小さくできる。判断材料にならない
  • 見るべきは①実質年率 ②返済年数 ③支払総額の3つ。書面で確認する
  • 東北の銀行のリフォームローンは、公表ベースで年2.50〜3.60%信販会社の個別クレジットはこれより高く、当社が実務で見ている水準は年4.5%前後
  • 300万円・年4.50%・20年なら支払総額455万5,076円、利息は155万円(元本の51.8%)
  • 「売電で返せます」は5年目に崩れる。買取単価が24円から8.3円へ下がる一方、返済額は変わらない
  • 金利は審査で決まるので動かしにくい。動かせるのは借入額。相場の確認・補助金・容量の見直しで下げられる
  • お支払い方法は当社でご相談を受けています。現金・信販ローンのどちらでも対応できます

金利の話は、地味で、商談の場では歓迎されにくい話題です。それでも先に申し上げるのは、設備の良し悪しより、資金計画の失敗のほうが後から取り返しにくいからです。

いま見積書と資金計画書が手元にある方は、支払総額から設備の金額を引いてみてください。その差額が、金利です。そのうえで気になる点があれば、お気軽にお問い合わせください。

出典・確認先(2026年8月18日確認)

※本記事は2026年8月18日時点の情報です。年4.50%は当社が実務で見ている個別クレジットの水準で、実際の適用金利は審査により決まります。銀行の金利は各金融機関が随時改定します。返済計画の判断はご自身とご家族でなさってください。

変動ローン金利4%以上は要注意。(ソラカルテ)

当社が運営する「ソラカルテ」では、太陽光・蓄電池の見積書をその場で無料AI診断できます。電話番号の登録は不要です。

監修:株式会社ファナス|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

他社のお見積りでも、ご相談をお受けしています

宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県で自社施工。設計・申請・施工・アフターまで自社で対応します。
しつこい営業はしません。お電話(022-796-70189:00〜20:00)・フォーム・LINEからどうぞ。

お気軽にどうぞLINEで無料相談