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「停電したら、V2Hは勝手に動きますか?」|ニチコン VSG3・オムロン マルチV2X・パナソニック eneplatの取扱説明書で確かめた、車の電気を家に回す手順【東北・2026年版】

V2Hの停電時の使い方|自動で動く条件と手動の手順(VSG3・KPEP-A・eneplat)
奥様
V2Hがあれば、停電しても車の電気で勝手に家の電気がつくのよね?
AIふどうくん
車に充放電コネクタをつないだまま停電したときは、自動で切り替わる機種があります。ニチコン VSG3 の取扱説明書では、停電から給電開始まで約20〜30秒です。
ご主人
車を外に出していて、帰ってきたら停電していた、という場合は?
AIふどうくん
そのときは、コネクタを差してから手動で始めるのが基本です(差すだけで始まる車もあります)。機種と車によっては、車の電源ソケットにつなぐ12Vケーブルを使います。いざというときに慌てないよう、自分の家の手順を一度確かめておきましょう。

※登場人物はイメージです。

先に結論

  • V2Hが停電時に自動で家へ電気を送るのは、車に充放電コネクタをつないだ状態で停電したときなどに限られます(ニチコン VSG3・オムロン マルチV2X)。
  • 車をつないでいなかったときや、自動で始まらなかったときは、手動で始めます。車によっては12Vケーブル(オムロンは別売)で車の電源ソケットとつなぎます。
  • 停電中は、スマホアプリが使えないことがあります(ニチコン VSG3)。本体の操作パネルやボタンで操作します。
  • 始めたあとの車のパワースイッチは、切るのが基本です(つけたままだと補機バッテリーを使う)。ただし、切ると給電が止まる車もあり、その場合は入れたままにします。車種ごとの手順に従ってください。

V2H(ビークル・トゥ・ホーム)は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の電気を家で使えるようにする機械です。東北では冬の停電に備えて検討される方が多い設備です。

ただ、「停電したら何もしなくても動く」と思われていることがあります。自動で切り替わるかどうかは、機種・設定・車種で変わります。この記事は、2026年10月25日に、ニチコン VSG3(VSG3-666CN7)の取扱説明書、オムロン マルチV2Xシステム(KPEP-A)の取扱説明書と停電時操作手順書、パナソニック eneplat の停電時起動の資料を開いて、停電したときの手順を機種ごとに整理したものです。型番の見方はV2Hの型番で分かること・分からないことに、V2Hが向く家はV2Hが向く家の条件にまとめています。

V2Hの停電時の動き方を示す図解。車に充放電コネクタをつないだ状態で停電すると自動で家に給電する機種がある。自動で始まらなかったときは、コネクタを差し込み、車によっては12Vケーブルで車内の電源ソケットとV2Hをつなぎ、本体のボタンで給電を始める。始めたあとの車の電源の扱いは車種の手順に従う

▲図解:つないだまま停電なら自動の機種がある。自動で始まらなければ、コネクタ→(車によって12Vケーブル)→本体のボタン。車の電源の扱いは車種の手順で

自動で切り替わる条件は、機種・設定・車種で変わります

ニチコン VSG3:設定が有効で、コネクタがロックされていれば約20〜30秒

ニチコン VSG3 の取扱説明書では、「自立運転切替設定」が有効になっていて、充放電コネクタがロックされた状態(待機中や充電・放電中)で停電すると、自動で自立運転を始めます。

停電発生から自立運転の電力供給開始まで、約 20 ~ 30 秒の時間がかかります。

ただし、同じ取扱説明書には、自動で始まらない場合も書かれています。

  • 「自立運転切替設定」が無効のとき
  • 停電したときに、コネクタがロックされていなかったとき
  • V2Hの電源が入ってから30分程度たっていないとき
  • 停電時の系統電圧の状態や、30分以内に続けて停電したときは、自動で始められない場合がある

また、車の電池残量が、車の推奨する充電率や、V2Hで設定した「放電停止充電率(自立運転時)」以下のときは、手動でも自立運転できません。この設定は0〜30%の範囲で、初期値は10%です。

オムロン マルチV2X:つないだまま停電なら自動。太陽光の発電でも切り替わる

オムロンの停電時操作手順書では、次の場合に自動で自立運転を始めます。

  • 充放電コネクタが車に接続されていて、充放電中に停電した場合
  • 充放電コネクタが車に接続されていて、自動運転の待機中に停電した場合
  • ハイブリッドV2Xシステムで、太陽光からの発電がある場合(車が接続されていないと、切り替えに時間がかかる)

パナソニック eneplat:太陽光・蓄電池・車から電気を得られないときは「停電時起動」

パナソニック eneplat は、太陽光・蓄電池・V2Hを1つのパワーステーションで扱うシステムです。公式資料では、太陽光の発電がなく、蓄電池からの電力供給もなく、車も接続されていない状態で停電すると、電源がなくなってシステムが止まると書かれています。その場合は、車の電気でシステムを起動する「停電時起動」が必要です。

デンソー:仕様表では「コネクタロック中は操作不要」

デンソーのV2H-充放電器(DNEVC-SD6075)の仕様表では、停電時の操作は「コネクタロック中:操作不要」です。コネクタがロックされていない場合は、放電を始めるための起動操作が必要で、「車両によっては12Vケーブル接続操作が必要」とされています。

ふだんから、車をつないでおく習慣が効きます

  • 今回確かめた機種では、車をつないだ状態で停電すると自動で切り替わる場合が多い(設定・車種による)
  • 夜、車庫に入れたら充放電コネクタを差しておく。冬の停電への備えはここから

自動で始まらなかったら、手動で始めます

ご主人
手動で始めるって、難しいのか?
AIふどうくん
手順は多くありません。ただ、機種と車で手順が変わります。ここでは取扱説明書の流れを機種ごとに並べます。最後は必ず、ご自分のV2Hと車の取扱説明書で確かめてください。

ニチコン VSG3 の手順

  1. 充放電コネクタを車の充電口に、「カチッ」と音がするまで差し込む
  2. プラグホルダ右側面の【12V_IN】に、12V電源ケーブルを接続する
  3. 車の電源ソケットに12V電源ケーブルを接続し、車のパワースイッチを ACC(アクセサリ)にする
  4. プラグホルダの各LEDが点滅から消灯するまで待ち、消灯後に【放電】ボタンを押す(室内リモコンなら【放電開始】)
  5. 放電を確認したら、車のパワースイッチを OFF にして、12V電源ケーブルを外す

取扱説明書には、車によっては手順2・3・5が不要とあります。また、車によってはパワースイッチを OFF にすると自立運転が止まるものがあり、その場合は ACC のまま使います。

停電中はWi-Fiのルーターも止まるため、スマホアプリでは操作できないことがあります。そのときはプラグホルダ(操作パネル)で操作します。

オムロン マルチV2X の手順

停電時操作手順書では、車種によって「12Vシガーケーブル(別売)が不要な場合」と「必要な場合」に分かれます。どちらに当たるかは、公式の対応車種一覧で確かめます。

12Vシガーケーブルが不要な場合

  1. 充放電コネクタを車に接続する(車種によっては、これだけで自動で自立運転が始まる)
  2. 車を外部給電できる状態にする(操作は車種で違う)
  3. EVユニットの「放電ボタン」などを押して、自立充放電を始める

12Vシガーケーブルが必要な場合

  1. 充放電コネクタを車に接続する
  2. EVユニットの12V端子に、12Vシガーケーブルを接続する
  3. 車の電源ソケットから電源を供給できる状態にする(「ブレーキを踏まずにパワースイッチを押して ACC にする」など、車種で違う)
  4. EVユニットの「放電ボタン」などを押して、自立充放電を始める
  5. 始まったら、車のパワースイッチを「オフ」にし、12Vシガーケーブルを外す(一部の車種では、オフにしようとすると充放電が止まるため、その場合は「オン」のままにする)

手順書では、電源ランプ(黄色)の点滅が数分間続くことがあるので、点灯に変わるまで待つように書かれています。12Vシガーケーブルが別売である点は、見積もりの段階で確かめておきたいところです。

パナソニック eneplat の手順

公式資料では、V2Hスタンドの品番によって、停電時の起動方法が異なります。

  • LJV2671C/LJVH671C:充放電コネクタで起動できる車なら、①車の給電口に充放電コネクタを差し込む → ④操作部の「停電時起動ボタン」を押す、の2つの手順
  • LJV1671B:①コネクタを差し込む → ②V2Hスタンド本体のアクセサリーケーブル差込みコネクタに、付属のアクセサリーケーブルを差し込む → ③車の電源ソケットに差し込み、車のパワースイッチを ACC にする → ④停電時起動ボタンを押す → ⑤自立LED(赤)の点灯を確かめてから、車のパワースイッチを OFF にしてケーブルを外す → ⑥ネジ蓋を閉める

LJV1671B では、対応車種一覧で停電時のシステム起動が「不可」の車は、停電時に車でシステムを起動できません。充放電コネクタで起動できる車かどうかも、対応車種一覧で確かめます。

今回確かめた資料に共通すること

  • 自動で始まらなかったら、本体のボタン(操作パネル・EVユニット・停電時起動ボタン)で始める
  • 12Vケーブルを使うのは「車によって」。要るかどうかは対応車種一覧で確かめる
  • 始めたあと、車の電源を切るかどうかも車によって違う

始めたあとに、気をつけること

車の電源は、基本は切る。ただし車種による

ニチコンの取扱説明書は、車のパワースイッチを入れたままだと車の消費電力が大きくなり、車の電池が早く減るため、放電を確かめたら OFF にするよう書いています。パナソニックの資料も、車の補機バッテリー(12Vバッテリー)を消費するので、起動後はパワースイッチを OFF にしてケーブルを外すよう書いています。一方で、ニチコンは「OFF にすると自立運転が停止する車」は ACC のまま、オムロンも「オフにしようとすると充放電が停止する車種」は「オン」のままにするよう書いています。自分の車がどちらかは、対応車種一覧と車の取扱説明書で確かめておきます。

使える電力は、片相3kVA・両相6kVAが目安

ニチコン VSG3 は「AC 100 V と 200 V の機器を合わせて、消費電力 6 kVA 以下を目安」(定格出力:片相3kVA/両相合計6kVA)、オムロンも停電時は最大片相3.0kVA・両相6.0kVAを超えないようにと書いています。暖房器具やIHを一度に使うと、自立運転が止まることがあります。止まったら、使う家電を減らします。

災害のあとは、通電火災に注意

ニチコンの取扱説明書は、災害による停電で自立運転を始めたときに通電火災を引き起こすおそれがあるとして、浸水などで家電や配線が傷んでいないか、燃えやすいものが近くにないかを確かめてから使うよう警告しています。

停電が復旧したら

ニチコン VSG3 は、停電の復旧を確かめると自動で自立運転を止め、家の電気は電力会社からの供給に戻ります。復旧後、約5分間はV2Hが動作できません。オムロンも、復電すると自動で連系運転に切り替わります。


東北の冬に、前もってやっておくこと

  1. 取扱説明書で、自分の機種の手順を確かめる(停電時の章に付箋を貼っておく)
  2. 自分の車が、12Vケーブルの要る車かを確かめる(対応車種一覧の注記)
  3. 12Vケーブルの置き場所を決める(オムロンは別売。買っているかも確認)
  4. 夜は充放電コネクタを車に差しておく(つないだまま停電すると、自動で切り替わる機種がある)
  5. 自動で切り替わる設定かを確かめる(ニチコン VSG3 は「自立運転切替設定」)
  6. 車の電池残量を、冬はふだんから多めにしておく(残量が設定値以下だと、手動でも自立運転できない)

冬の停電時に、車に頼る前に家で使える電気の考え方は冬の停電にどう備える?東北・寒冷地の停電対策に、車のコンセント(V2L)との違いは電気自動車があれば、停電しても家の電気はまかなえる?にまとめています。


よくあるご質問

停電したら、V2Hは何もしなくても動きますか?

車に充放電コネクタをつないだ状態で停電したときなどは、自動で切り替わる機種があります(ニチコン VSG3 は設定が有効でコネクタがロックされていれば約20〜30秒)。つないでいなかったときや、自動で始まらなかったときは、手動で始めます。

12Vケーブルは必ず要りますか?

車によって違います。オムロンは「12Vシガーケーブル(別売)が不要な場合」と「必要な場合」があるとしています。パナソニックの LJV2671C/LJVH671C は、充放電コネクタで起動できる車ならケーブルは要りません。どちらに当たるかは、各メーカーの対応車種一覧で確かめてください。

停電中にスマホアプリで操作できますか?

ニチコン VSG3 の取扱説明書では、停電時はルーターの電源もなくなるため、アプリで操作できないことがあるとしています。本体の操作パネル(プラグホルダ)で操作してください。


まとめ

  • 自動で切り替わるのは、車に充放電コネクタをつないだ状態で停電したときなど(ニチコン VSG3・オムロン マルチV2X)
  • ニチコン VSG3 は約20〜30秒で給電開始。ただし、設定が無効のときや、電源が入って30分程度たっていないときなどは自動で始まらない
  • 自動で始まらなかったら手動で始める。12Vケーブルが要るかは車による(オムロンのケーブルは別売)
  • 停電中はアプリが使えないことがある。本体のボタンで操作する
  • 始めたら車の電源を切るのが基本。ただし切ると給電が止まる車もあり、その場合は入れたまま(車種の手順に従う)
  • 使える電力は片相3kVA・両相6kVAが目安。災害のあとは通電火災に注意

※本記事は2026年10月25日時点で、各メーカーが公開している取扱説明書・停電時の手順書・仕様表にもとづいています。手順は機種・ソフトウェアの版・車種で変わることがあります。実際の操作は、お使いのV2Hと車の取扱説明書に従ってください。

出典

施工会社がつくった、見積書のセカンドオピニオン。(ソラカルテ)

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監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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AIふどうくんが記事を手がかりに、疑問を一緒に整理します。

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