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5.9kWと9.9kW。ニチコン トライブリッドESS-T5とT6の違いは、太陽光のパワコンの出力です|型番の構成、V2Hあり・なし、停電時の動き、東北の冬に確かめる温度(蓄電池は−10〜40℃)【2026年版】

ニチコン トライブリッドESS-T5とT6の違い|構成・停電時・冬
ご主人
見積書に「トライブリッド ESS-T6X1」とあるんだが、T5とT6は何が違うんだ?
AIふどうくん
ニチコンのカタログでは、主に違うのはパワコンの連系出力(T5は5.9kW、T6は9.9kW)と、太陽光をつなぐ回路の数(4回路と5回路)です。停電のときに使える自立出力は、どちらも5.9kVAです。
奥様
東北の冬でも、ちゃんと動くの?
AIふどうくん
取扱説明書では、蓄電池の動作温度は−10〜+40℃です。範囲から外れると止まるか出力が下がり、戻ると自動で復帰します。置き場所の冬の温度を確かめてください。

※登場人物はイメージです。

先に結論

  • ESS-T5とESS-T6の主な違いは、パワコンの連系出力(5.9kW/9.9kW)と太陽光の入力回路(4/5回路)です。
  • 蓄電池は7.4・9.9・14.9・19.9kWhの4サイズで、停電時の自立出力は5.9kVA(7.4kWhの構成で蓄電池ユニットのみから給電する場合は4.0kVA)です。
  • 停電すると自動で切り替わり(出荷時の設定)、そのとき5秒程度電気が途切れます。
  • 蓄電池の動作温度は−10〜+40℃。東北では置き場所の冬の温度を先に確かめます。

5.9kWと9.9kW。ニチコンのトライブリッド蓄電システム ESS-T5 と ESS-T6 の違いは、この2つの数字に表れています。

トライブリッドは、太陽光・蓄電池・電気自動車(V2H)の3つを1台のパワコンでまとめるニチコンの蓄電システムです。2025年2月に、第3世代としてESS-T5/T6が発表されました。

この記事は、ニチコンが公開しているカタログ(2026年10月14日更新版)・取扱説明書・V2Hの取扱説明書・性能表示ラベルに書かれていることだけで、型番の組み立て、V2Hあり・なしの構成、停電時の動き、東北の冬に確かめる温度を整理したものです。オムロンの新しいトリプル蓄電システム KPTP-B との仕様の比較は、オムロンKPTP-Bとトライブリッドの比較に書いています。

ニチコン トライブリッドESS-T5とT6の違いを示す図解。主に違うのはパワコンの連系出力と太陽光の入力回路で、5.9kW・4回路と9.9kW・5回路。共通なのは停電時の自立出力5.9kVA(7.4kWh構成で蓄電池のみの場合は4.0kVA)、蓄電池4サイズ、V2Hの追加。蓄電池の動作温度は−10〜40℃

▲図解:T5とT6の主な違いはパワコンの連系出力と回路数。自立出力・蓄電池・V2Hは共通

ニチコン トライブリッド蓄電システムのシステム構成例。トライブリッドパワコン(ES-T6)、蓄電池ユニット(ES-DYL)、V2Hスタンド(ES-PL1)、自動切替開閉器(ES-B13A)、室内リモコン(ES-R8)と、太陽光発電・電気自動車のつながり

▲ 出典:ニチコン株式会社 公式製品ページ「トライブリッド蓄電システム ESS-T5/T6」システム構成例(構成図の部分のみ)

ESS-T5とT6の主な違いは、パワコンの連系出力と回路数

カタログの比較表で、T5とT6の主な違いは次の3つです。

項目 ESS-T5(パワコン ES-T5) ESS-T6(パワコン ES-T6)
連系出力 5.9kW 9.9kW
太陽光の入力回路 4回路 5回路
最大発電 8.8kW 11kW

出典:ニチコン トライブリッド蓄電システム ESS-T5/T6 カタログ(CAT.6200-T5T6-B)

停電のときに家で使える自立出力は、T5もT6も5.9kVAです(単相3線、片相2.95kVA)。ただし、取扱説明書の仕様では、7.4kWhの蓄電池の構成(M1・MG1)で「蓄電池ユニットのみの場合」の自立出力は4.0kVAです。

つまり、T5とT6のどちらにするかは、主に屋根に載せる太陽光の大きさと回路の数で決まります。停電のときに使える電気の量で選ぶものではありません。

また、塩害の強い地域向けに、重塩害に対応したパワコン ES-T5J(T5のみ)があります。重塩害の構成では、蓄電池は屋内に置くことが前提で、ニチコンの重塩害対応の資料では物置は屋内に含まれないとされています。


型番は「システム型番」と「機器ごとの型番」の2つがあります

見積書には、システム全体の型番(ESS-…)と、機器ごとの型番(ES-…)が並びます。

機器 型番 主な仕様
パワコン ES-T5/ES-T6(重塩害 ES-T5J) 上の表のとおり。屋外設置
蓄電池ユニット ES-BSM(屋内)/ES-CSM(屋外)、増設 ES-BSX/ES-CSX 7.4kWh、増設して14.9kWh
蓄電池ユニット ES-DYL(屋内外) 9.9kWh、2台で19.9kWh
V2H ES-PL1(重塩害 ES-PL1J) V2Hスタンド+V2Hポッド
室内リモコン ES-R8 パワコンに付属
自動切替開閉器 ES-B9E(盤は T5用 ES-B11A/T6用 ES-B13A) 屋内

出典:ニチコン ESS-T5/T6 カタログ・取扱説明書

システム型番は、T5なら ESS-T5M1・T5MG1・T5L1・T5X1・T5XG1・T5Z1、T6はそれぞれ「T6」に替えたものです。公式の構成表を見ると、次のような対応が読み取れます。

システム型番の末尾 蓄電容量(公式の構成表) 初期実効容量
M1・MG1 7.4kWh 6.5kWh
L1 9.9kWh 9.1kWh
X1・XG1 14.9kWh 12.9kWh
Z1 19.9kWh 18.2kWh

出典:ニチコン ESS-T5/T6 カタログ

公式の構成表では、末尾に「G」が付く構成(MG1・XG1)は屋外用の蓄電池ユニット(ES-CSM)を使う構成です。ただし、今回確認したニチコンの資料では、型番の記号の意味の説明は見つかりませんでした。上の対応は公式の構成表から読める傾向なので、最後は見積書の機器ごとの型番と容量で確かめてください。蓄電池の型番の記号については、蓄電池の型番の末尾「S」の記事でも整理しています。


V2Hあり・なしの構成と、あとからの追加

トライブリッドは、V2Hなし(太陽光+蓄電池)でも、蓄電池なし(太陽光+V2H)でも組めます。取扱説明書には、パワコンとV2Hだけの構成として ESS-T5VPL・ESS-T6VPL が載っています。

V2H(ES-PL1)の出力は、カタログでは次のとおりです。

  • 車への充電:6kW未満(拡張充電のときは最大9.9kW)
  • 停電時に車から家への放電:5.9kVA(片相2.95kVA)

蓄電池やV2Hをあとから追加できるのは2034年12月までと、カタログと取扱説明書に書かれています。

注意したいこと

  • 蓄電池もV2Hもない構成(パワコンだけ)では、停電時に使えるのは「太陽光が発電している場合に限り」です(取扱説明書の「蓄電池ユニットがない場合」の記載)。V2Hがある構成では、V2Hの取扱説明書に、停電時に付属の12V電源ケーブルで車両から本システムを起動し、車から給電する手順が載っています(手順は車種で異なります)。
  • V2Hにつなげる車は、ニチコンの公式の対応車種一覧で確かめます。購入後に発売された車種がつながらない場合があるとされています。

V2Hが向く家・向かない家は、V2Hは向く家と向かない家がはっきり分かれますにまとめています。


停電したときの動き

取扱説明書に書かれている停電時の動きを、順番に並べます。

場面 取扱説明書の説明
停電したとき 停電時の運転に自動で切り替わる(停電時出力の設定が出荷時の「自動」の場合)。「手動」にすると、安全を確かめてから給電を始める
切り替わるとき 5秒程度、電気の供給が途切れる
停電中の太陽光 余った電力を蓄電池に充電する。「蓄電池充電」モードにすると、家電には一切給電しない
残量がゼロになったら 蓄電システムは止まる。太陽光があれば起動し、なければ復電するまで使えない(V2Hがある構成では、車両から12V電源ケーブルで起動して車から給電する方法がV2Hの取扱説明書に載っている)
復電したとき 特別な操作はいらない。最大5分は本システムが止まった状態になる
電気自動車 停電時に車から家へ給電する(V2Hの設定「非常時車両放電有無」が「しない」だと放電しない)

出典:ニチコン ESS-T5/T6 取扱説明書(40〜43・49ページ)、V2H取扱説明書(40ページ)

取扱説明書は、医療機器等・エレベーター等・デスクトップ型パソコン等を接続禁止とし、ドライヤーや電子レンジなどは動かない場合があるとしています。全負荷200Vに標準対応しているので、停電時も家全体のコンセントや200Vの機器に電気が届きますが、自立出力5.9kVA(7.4kWh構成で蓄電池ユニットのみから給電する場合は4.0kVA)の範囲で使うことになります。

自動で給電される前に、確かめておくこと(取扱説明書より)

  • 灯油やガスを用いた暖房機器、電熱機器など、火災を引き起こす可能性のあるものは接続しない。
  • やむなく接続している場合は、停電時に自動で給電しない設定(停電時出力「手動」)にし、安全を確認しながら使う。
  • 停電で自動的に自立運転に切り替わるため、通電火災のおそれがある。電熱機器などは、ふだんは使い終わったら外し、停電中は通電しても安全なことを確かめてからつなぐ。
奥様
停電しても、電気自動車から家に電気を送れるの?
AIふどうくん
V2Hがある構成なら、取扱説明書では停電時に車から家へ給電します。ただし、V2Hの「非常時車両放電有無」の設定が「しない」になっていると放電しません。設定を一度確かめてください。

停電したときに、まず「うちだけか、地域全体か」を確かめる手順は、停電したらまず確かめることに書いています。


東北の冬に確かめる温度と、−10℃の性能表示ラベル

東北でいちばん大事なのは温度です。取扱説明書とカタログに書かれている温度の範囲は次のとおりです。

機器 設置の環境温度 動作温度
パワコン(ES-T5/T6) −30〜+45℃ −20〜+40℃
蓄電池(ES-BSM/CSM/DYL) −10〜+45℃(結露しないこと) −10〜+40℃
自動切替開閉器 屋内 −5〜+40℃ −5〜+40℃
室内リモコン 0〜+40℃ 0〜+40℃
V2H −30〜+45℃ −20〜+40℃

出典:ニチコン ESS-T5/T6 取扱説明書(11・70ページ)、V2H取扱説明書(10ページ)

冬に知っておきたいこと(取扱説明書より)

  • 範囲から外れると止まるか出力が下がり、範囲に戻ると自動で復帰します。
  • 周りの温度がおよそ10℃以下では、使える容量が少なくなる場合がありますが、故障ではありません。
  • 蓄電池の温度が−10℃以下になると点検コード BF405 が出て、−4℃以上に戻ると解除されます。

性能表示ラベルの、−10℃でのシステム容量利用率は次のとおりです(T5とT6は同じ値)。

システム型番 系統連系時 停電時
T5M1・T6M1 85.6% 83.7%
T5MG1・T6MG1 86.1% 84.2%
T5L1・T6L1 76.1% 75.6%
T5X1・T6X1 86.5% 83.0%
T5XG1・T6XG1 87.0% 83.4%
T5Z1・T6Z1 76.1% 77.9%

出典:ニチコン「蓄電システム 性能表示ラベル」(2026年10月23日確認)

豪雪地帯に置く場合は、取扱説明書でパワコンの上面の高さの条件(2500mm以下)も示されています。屋外に置く蓄電池・パワコンの雪と温度の考え方は、雪囲いをする前に、蓄電池とパワコンの「息をする穴」を見てくださいをご覧ください。

見積書のトライブリッドで、施工店に確かめること

  • T5かT6か(屋根の太陽光の大きさと回路数に合っているか)。
  • 蓄電池のサイズと、屋内用か屋外用か(冬の置き場所の温度)。
  • V2Hを付けるか、あとから付けるか(追加は2034年12月まで)。
  • 停電時出力の設定は「自動」か「手動」か。

保証は15年。申請が必要です

カタログでは、パワコン・蓄電池・V2Hは15年の無償保証で、ニチコンの会員サイト(オーナーズ倶楽部)への登録と申請が必要とされています。蓄電池の容量保証は、ES-BSM/CSM/BSX/CSX が「50%以上を15年」、ES-DYL が「60%以上」です。

蓄電池の寿命と保証の考え方は、蓄電池は何年もつ?にまとめています。見積書の金額が妥当かは、当社が運営するソラカルテの見積書AI診断で、太陽光・蓄電池の見積書をその場で確かめられます。


よくあるご質問

T6のほうが、停電のときにたくさん電気を使えますか。

使えません。カタログでは、停電時の自立出力はT5もT6も5.9kVAです(7.4kWhの構成で蓄電池ユニットのみから給電する場合は4.0kVA)。主な違いは、太陽光の電気を交流に変える連系出力(5.9kW/9.9kW)と、入力回路の数(4/5回路)です。

いまは蓄電池だけで、V2Hはあとから付けられますか。

カタログと取扱説明書では、蓄電池やV2Hをあとから追加できるのは2034年12月までとされています。追加するときの機器の組み合わせ(ES-T5/T6にはES-PL1)も決まっているので、施工店に確かめてください。

冬に蓄電池の容量が少なく表示されます。故障ですか。

取扱説明書では、周りの温度がおよそ10℃以下では容量が少なくなる場合があるが、故障ではないとされています。蓄電池の温度が−10℃以下になると点検コード BF405 が出て、−4℃以上に戻ると解除されます。


まとめ

  • ESS-T5とT6の主な違いは、パワコンの連系出力(5.9kW/9.9kW)と太陽光の入力回路(4/5回路)
  • 停電時の自立出力はどちらも5.9kVA(7.4kWhの構成で蓄電池ユニットのみから給電する場合は4.0kVA)。全負荷200Vに標準対応
  • 蓄電池は7.4・9.9・14.9・19.9kWhの4サイズ。型番の記号の意味は、今回確認した資料では説明が見つからなかったので、機器ごとの型番と容量で確かめる
  • V2Hあり・なしのどちらでも組め、蓄電池・V2Hの追加は2034年12月まで
  • 停電すると自動で切り替わり(出荷時)、5秒程度の瞬断がある。残量ゼロで太陽光がなければ復電まで使えない(V2Hがある構成では、車両から起動して車から給電する方法がある)
  • 灯油・ガスの暖房機器や電熱機器はつながない。やむなく接続しているなら停電時出力を「手動」にする
  • 蓄電池の動作温度は−10〜+40℃。約10℃以下で容量が減る場合がある。−10℃のラベル値は系統連系時76.1〜87.0%
  • 保証は15年(申請が必要)

※本記事は2026年10月23日時点で、ニチコンが公開しているカタログ・取扱説明書・性能表示ラベルにもとづいています。発売時期・仕様・対応車種は変わることがあります。最新の情報はニチコン公式サイトと施工店でご確認ください。

出典

施工会社がつくった、見積書のセカンドオピニオン。(ソラカルテ)

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監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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