太陽光のFIT申込期日(10月16日)に間に合わない方へ|2027年度の認定に回ると、売電単価は変わらず、変わるのは「時期」です【東北・2026年版】

先に結論
10月16日は、2026年度中にFIT認定を取るための東北電力ネットワークへの申込期日です。
間に合わなければ、認定は2027年度になります。国の期限(2027年1月5日)に例外はありません。
ただ、住宅用(10kW未満)の売電単価は、国の委員会の意見では2027年度も24円(〜4年)・8.3円(5〜10年)で同じです。
慌てて書類を不備のまま出すより、きちんと揃えて出すほうが確実です。

▲図解:10月16日を過ぎても、住宅用の売電単価は2027年度も同じ。変わるのは時期
太陽光をこれから付ける方へ。
この秋、見積もりの席で「10月16日までに申し込まないと」と言われた方がいるかもしれません。日付そのものは本当です。東北電力ネットワークが、2026年度中のFIT認定取得にともなう低圧連系の申込期日として公表しています。
ただ、その日付を過ぎたら何が起きるのかまで説明されることは、あまりありません。この記事では、間に合わなかった場合に何が変わって、何が変わらないのかを、資源エネルギー庁と東北電力ネットワークの公式資料だけで整理します。
10月16日は「2026年度中に認定を取るため」の期日
東北電力ネットワークは、再生可能エネルギーの連系のページで、次の表を公表しています(2026年7月17日更新)。
| 電源 | 東北電力ネットワークが指定する申込期日 | 国のFIT認定申請期限日 |
|---|---|---|
| 太陽光(10kW未満) | 2026年10月16日(金) | 2027年1月5日(火) |
| 太陽光(10kW以上)・風力・水力・地熱 | 2026年10月2日(金) | 2026年12月11日(金) |
| バイオマス | 2026年9月18日(金) | 2026年11月27日(金) |
出典:東北電力ネットワーク「2026年度中のFIT認定取得にともなう低圧系統連系のお申込みに関する留意事項」(2026年10月11日確認)
住宅の屋根に載せる太陽光は、ほとんどが10kW未満です。期日は10月16日になります。
なぜ国の期限(1月5日)より3か月近く早いのか。それは、国へ認定を申請するときに、電力会社との「接続の同意を証する書類」を一緒に出す必要があるからです。電力会社の側で技術検討をして接続契約を結ぶまでの時間を見込んで、10月16日が置かれています。
期日までに出すもの
東北電力ネットワークの表現は「当社が指定する申込期日までに申込書類一式をご提出ください」です。
申込みに必要な書類は、ふつうは施工店が揃えて提出します。施主が自分で出すものではありません。
系統連系の手続き全体と、見積書に出てこない電力会社への費用は、工事費負担金の記事にまとめています。
間に合わなければ、認定は2027年度になる
資源エネルギー庁は、2026年4月1日のお知らせで、2026年度内に認定を受けるための期限を示しています。10kW未満の太陽光は2027年1月5日(火)です。
このお知らせには、強い言葉が並んでいます。
「当該申請期限日までに適切な申請手続が行われない場合、今年度中の案件として認定することはできません」
「いかなる理由であっても、期限日超過の例外は一切ありません」
さらに、接続の同意を証する書類は「申請と同時に提出いただく必要があります」とされ、期限日までに電力会社との接続同意が締結できていなければ、今年度中の案件として認定することはできないとあります。
つまり、流れはこうです。
- 10月16日までに、東北電力ネットワークへ書類一式を出す
- 技術検討・接続契約を経て「接続の同意を証する書類」が出る
- それを付けて、2027年1月5日までに国へ認定を申請する
このどこかが間に合わなければ、認定は2027年度の扱いになります。太陽光の調達価格は、資源エネルギー庁の「調達価格の適用関係」で、平成29年度以降は「認定日」で決まるとされています(接続契約の締結が認定の要件)。工事をした日や、売電を始めた日ではありません。
変わらないもの:住宅用の売電単価は2027年度も同じ
ここがいちばん大事なところです。
国の調達価格等算定委員会は、2026年2月5日の「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」で、住宅用太陽光(10kW未満)の2027年度の価格も示しています。
| 認定の年度 | 1〜4年目 | 5〜10年目 | 調達期間 |
|---|---|---|---|
| 2026年度 | 24円/kWh | 8.3円/kWh | 10年間 |
| 2027年度 | 24円/kWh | 8.3円/kWh | 10年間 |
出典:調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」別紙1、資源エネルギー庁「買取価格・期間等」(2026年4月現在の掲載。2026年10月11日確認)
意見の本文には、「2026・2027 年度の住宅用太陽光発電(10kW 未満)における調達価格・基準価格における想定値は、昨年度設定した2026 年度の調達価格における想定値を維持することとした」と書かれています。資源エネルギー庁の価格表でも、10kW未満の欄は2025年度下半期・2026年度・2027年度がまとめて「24円(~4年)8.3円(5~10年)」です。
ここだけ押さえれば十分です
10月16日に間に合わなくても、住宅用の売電単価そのものは、国の委員会の意見では2027年度も同じです。
「今月中に申し込まないと単価が下がる」は、住宅用10kW未満については当てはまりません。
ひとつだけ断っておきます。この価格表は、委員会の「意見」を反映した掲載です。2027年度の価格は、最終的には国が年度ごとに定める手続きで確定します。記事を書いた時点で、その確定の文書までは確認できていません。2027年度に認定を取る場合は、申請の前に、そのときの公式の価格表で確かめてください。
最初の4年間を厚くする今の形は「初期投資支援スキーム」と呼ばれています。意見では、この形を2027年度も続け、支援の仕組みを変えるのは「2029年度に支援期間の短縮の適用を開始することを基本とする」とされています。まだ方針の段階で、2029年度に何がどう変わるかは確定していません。
変わるもの:認定の時期と、売電を始める時期
単価が同じなら、何も変わらないのか。そうではありません。変わるのは時期です。
- 認定が2027年度になる。2027年度の国の申請期限と、東北電力ネットワークの2027年度分の申込期日は、2026年10月11日時点でまだ公表されていません(2026年度分のお知らせは2026年4月1日に出ていました)
- FITでの売電を始める時期も、後ろにずれる可能性がある。FITの買取は認定を受けた設備が対象の仕組みなので、認定が遅れれば、そのぶん影響します。認定前の発電をどう扱うかは、施工店に確かめてください
- 初期投資支援スキームの認定には条件が付く。資源エネルギー庁のリーフレットでは「調達期間中に特定契約によらない売電を行うことができない旨の条件付き認定を行う」とされています。これは2026年度でも2027年度でも同じです
つまり、10月16日に間に合わないことで失うのは「単価」ではなく「時間」です。その時間が家計にどれくらい効くかは、工事の時期と、太陽光の電気を家でどれだけ使うかで変わります。
東北の場合は、ここに冬が重なります。雪が積もる前に屋根の工事を終えたいのか、雪が解けてから工事をするのか。工事の時期を先に決めて、そこから申込みの年度を考えるほうが、期日に追われるより判断しやすくなります。雪の前の段取りは冬支度チェックリストの記事にまとめました。
期日に間に合っても、年度内の認定が約束されるわけではない
逆に、10月16日にぎりぎり間に合った方にも、知っておいてほしいことがあります。
東北電力ネットワークの留意事項には、次の2つが書かれています。
「申込書類に不足や不備があった場合や連系希望地点が不明確な場合においては、技術検討を開始することができません」
「書類不備がなくお申込みを受付した場合でも…2026年度中に認定が取得できない場合がございます」
同じページには「上記申込期日に拠らず余裕を持ったお申込みをお願いいたします」ともあります。期日は「この日までに出せば必ず間に合う」日ではなく、「この日を過ぎると難しくなる」日です。
また、資源エネルギー庁のお知らせには、申請後に「事業者名」「発電設備の区分」「発電設備の出力」「発電設備の設置場所」が変わった場合は、申請を取り下げて出し直す、とあります。急いで出して、あとからパネルの枚数やパワコンを変えると、かえって遠回りになります。
ありがちな遠回り
期日に間に合わせるために、屋根の割り付けやパワコンの容量が固まらないまま申し込む。
あとで出力が変わり、出し直しになる。——これなら、内容を固めて2027年度に申し込むほうが早いこともあります。
パネルとパワコンの容量の関係はパネルとパワコンの容量の記事で書いています。
10月16日の前後で、施工店に聞く4つのこと
ここまでを、施工店との話し合いで使える形にします。
- 申込書類はいつ出せますか。10月16日に間に合うかではなく、「内容が固まった状態で」いつ出せるかを聞く
- 間に合わない場合、何年度の認定になりますか。2027年度になるなら、2027年度の申込期日が公表されたら教えてもらう
- 工事はいつになりますか。雪の前か、雪解け後か。工事の時期と認定の時期の関係を説明してもらう
- 2027年度の単価は、申請のときに公式の価格表で確かめてもらえますか。意見の段階の数字を、確定値として扱わない
「今月中に」と急かされたときの考え方は、値上げを理由に急がされたときの記事にも書きました。見積もりの金額そのものが妥当かは、当社が運営する「ソラカルテ」の見積書AI診断で、まず確かめることもできます。売電の単価が同じなら、比べるべきは見積もりの中身です。相場の見方は見積もりの相場の記事にあります。
よくあるご質問
Q1. 10月16日を過ぎたら、太陽光は付けられないのですか。
A. いいえ。設置はいつでもできます。10月16日は、2026年度中にFIT認定を取るための東北電力ネットワークへの申込期日です。過ぎた場合は2027年度の認定をめざすことになります。
Q2. 2027年度の認定になると、売電単価は下がりますか。
A. 住宅用(10kW未満)については、調達価格等算定委員会の意見と資源エネルギー庁の価格表で、2027年度も24円/kWh(1〜4年目)・8.3円/kWh(5〜10年目)・10年間とされています。2026年度と同じです。ただし最終的な確定は国の手続きによるので、申請の前に公式の価格表で確かめてください。
Q3. 2027年度の申込期日はいつですか。
A. 2026年10月11日時点では、東北電力ネットワークも国も公表していません。2026年度分の国のお知らせは2026年4月1日に出ていました。公表されたら施工店から教えてもらうか、東北電力ネットワークの再生可能エネルギーのページで確かめてください。
まとめ
- 10月16日は、2026年度中にFIT認定を取るための東北電力ネットワークへの申込期日(太陽光10kW未満)。国の申請期限は2027年1月5日
- 国の期限には「いかなる理由であっても…例外は一切ありません」。間に合わなければ認定は2027年度になる
- 太陽光の調達価格は「認定日」で決まる(平成29年度以降)
- 住宅用(10kW未満)の売電単価は、国の委員会の意見では2027年度も24円(〜4年)・8.3円(5〜10年)。最終確認は申請前に公式の価格表で
- 変わるのは時期。2027年度の申込期日はまだ公表されていない
- 期日に間に合っても、書類の不備や技術検討の長期化で年度内に認定が取れないことがある
- 急いで出して、あとで出力や設置場所が変わると出し直しになる
日付のある理由は、急ぐ理由になります。ただ、その日付を過ぎたときに何を失うのかまで分かっていれば、慌てずに決められます。住宅用の太陽光について言えば、10月16日を過ぎて失うのは単価ではなく時間です。
※本記事は2026年10月11日時点の情報です。2027年度の調達価格は調達価格等算定委員会の意見と、それを反映した資源エネルギー庁の掲載にもとづいています。申込期日・認定の期限・価格は、必ず最新の公式情報でご確認ください。
出典
- 東北電力ネットワーク「再生可能エネルギー発電設備の系統連系について」(2026年度中のFIT認定取得にともなう低圧系統連系のお申込みに関する留意事項) https://nw.tohoku-epco.co.jp/consignment/renew/
- 資源エネルギー庁「2026年度中の再エネ特措法に基づく認定の申請にかかる期限日について(お知らせ)」(2026年4月1日) https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/announce/20260401_nendokigen.pdf
- 資源エネルギー庁「買取価格・期間等」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
- 調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」(2026年2月5日) https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20260205_1.pdf
- 資源エネルギー庁「調達価格の適用関係」 https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/kakaku_tekiyou.pdf
- 資源エネルギー庁「屋根設置太陽光発電の初期投資支援スキーム」リーフレット https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/data/shokitoushi.pdf
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監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら
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