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工事当日、家では何が起きるのか|1日で終わる工事の流れと、停電する時間・空けておく4つの場所【東北・2026年版】

太陽光工事当日の流れ|1日で終わる工事と停電の時間

先に結論
太陽光と蓄電池を同時に入れる工事でも、通常は1日で終わります。
ただし当日は、朝から夕方まで在宅をお願いしています。
電気が止まるのは分電盤をつなぐ間だけで、一日じゅうではありません。
立ち会いはもう1日あります。東北電力ネットワークの現地調査は、受給開始日以降1週間以内の営業日です。

先に結論から書きます。工事は、太陽光と蓄電池を同時に入れる場合でも通常は1日で終わります。ただしその1日は、在宅をお願いしています。

契約のあと、いちばん多くいただく質問が「当日は何時から何時までかかりますか」「その間、電気は止まりますか」「仕事は休んだほうがいいですか」の3つです。見積書には金額と機器の型番は書いてありますが、その日に家で何が起きるかは、たいてい書いてありません。

この記事では、太陽光・蓄電池・V2Hの工事当日に家で起きることを、東北電力ネットワークと経済産業省の公式資料で確認しながら整理します。1日の流れ、停電するタイミング、当日までに空けておく場所の3つが分かれば、当日の段取りはほぼ決まります。

住宅の外壁に取り付けたパワーコンディショナ2台と屋外の切替盤。脚立を立てた施工中の様子

▲ 当社施工事例:施工中のパワコンと切替盤まわり

工事当日は、長い手続きの「途中の1日」です

まず、工事当日が全体のどこに位置するかを押さえてください。ここを誤解していると、「工事が終わったのに売電が始まらない」という不安につながります。

住宅用の太陽光は、電気事業法のうえでは次のように扱われます。経済産業省の手引きに、出力ごとの区分がはっきり書かれています。

出力10kW未満は「一般用電気工作物」。届出等の手続きは不要(技術基準に適合させる義務はある)
出力10kW以上50kW未満は「小規模事業用電気工作物」。基礎情報の届出と、使用前の自己確認結果の届出が義務
いずれも、設置の工事は電気工事士(第一種または第二種)が行う必要がある

つまり、10kW未満のふつうの住宅用であれば、国への届出そのものは要りません。 ただし、売電をするならFIT(固定価格買取制度)の認定と、東北電力ネットワークへの系統連系の申込みが別に必要になります。工事より先に、この書類のほうが動いています。

東北電力ネットワークの「再生可能エネルギー発電設備のお手続きのご案内(低圧系統連系編)」には、順番がこう書かれています。

  1. 系統連系および電力受給契約の申込み
  2. 経済産業大臣の認定(FIT認定)の申請
  3. 系統連系技術検討結果のお知らせと、工事費負担金の請求
  4. 系統連系開始にともなう連絡
  5. 受給の開始(連系の開始)

ここで気をつけたい点が2つあります。

ひとつは、系統連系申込みの受付日は「必要書類を不備なく受付した日」だということです。書類に不足があれば受付されません。日付が後ろにずれると、そのぶん連系も遅れます。

もうひとつは、連系開始予定日の1週間前までに、「発電設備の系統連系開始について」と「認定通知書(控)」を提出するという決まりです。工事が終わってから慌てて出すものではなく、工事の前後で施工店が動かしています。

工事は1日で終わりますが、その日が売電の始まる日ではありません。 工事は「機器が家に載る日」で、通電と売電はそのあとです。手続きとお金の流れは太陽光の見積書に載っていない「電力会社への費用」にまとめてありますので、契約前の方はそちらもあわせてご覧ください。


停電するのは、どのタイミングで、どのくらいか

「一日じゅう停電しますか」とよく聞かれますが、そうではありません。

工事のうち、家の電気が止まるのは分電盤に手を入れるときだけです。太陽光のパワーコンディショナも、蓄電池も、V2Hも、最後は分電盤につながります。その接続の間だけブレーカーを落とします。

逆に、次の作業では停電しません。

  • 屋根に架台を組む作業
  • パネルを並べて固定する作業
  • 屋外の配線を通す作業
  • 機器を据えて外の配管をつなぐ作業

つまり、一日の工事のうち停電するのは一部の時間帯です。朝から晩まで真っ暗、ということにはなりません。

では何分なのか。ここは正直に書きます。分電盤の空き回路の有無、既設の配線の状態、増設する回路の数で変わるので、一律の目安を出すことはできません。 数十分で済む家もあれば、盤ごと入れ替えが必要でもっとかかる家もあります。

大事なのは、その時間を工事の前に施工店から出してもらうことです。工程表に「◯時〜◯時、分電盤接続のため停電」と書けるだけの情報は、現地調査の段階で施工店の手元にそろっています。書けないという業者がいたら、それは調査が足りていない可能性があります。

⚠️ 在宅医療機器・業務用の冷蔵設備がある場合は、必ず先に伝えてください
酸素濃縮器・吸引器・たん吸引の機器、店舗併用住宅の冷蔵ショーケースなどは、停電の時間帯を避ける段取りが要ります。
当日になって申し出ると、工事を中断するしかなくなります。
契約の段階で伝えておけば、工程を組み替えられます。

なお、電力量計(メーター)の取替でも停電をともなう場合があります。こちらは施工店ではなく東北電力ネットワークの作業なので、日程調整の連絡が来たときに、その場で有無と時間を確認してください。


立ち会いは、工事当日ともう1日あります

工事当日の在宅について、当社のお願いはひとつです。朝から夕方まで、どなたか家にいてください。

理由は3つあります。

  • 着工前に、位置を実際の場所で決めるから:屋内の配線ルート、モニターを付ける壁、蓄電池やエコキュートの据付位置は、図面と現物がずれることがあります。「ここでいいですか」を確認できる方がいないと、工事が止まります
  • 停電の時間帯があるから:分電盤をつなぐ間、家の電気は落ちます。パソコンの作業や冷蔵の都合を、その場で調整できるのは在宅の方だけです
  • 完了時に、操作の説明があるから:ブレーカーの位置、自立運転コンセントの場所と使い方、停電したときの切り替え手順は、その日にお伝えします

一日じゅう作業を見ている必要はありません。家の中で過ごしていただいて構いませんし、短い外出も相談していただければ調整します。「終日どこかにお出かけ」だけは避けていただきたい、という趣旨です。

そして、立ち会いはもう1日あります。東北電力ネットワークの低圧系統連系の案内には、系統連系の開始にあたっての現地調査について、こう書かれています。

現地調査を行なう場合は、受給開始日以降1週間以内の営業日(土・日・祝日を除く)にお客さま立会いのうえで実施します
現地調査希望日が、特定の日に集中した場合は、調査日の調整をさせていただくことがあります

こちらは土日祝を除く営業日です。工事の日とは別に、平日にもう1日、時間をつくっていただく必要があります。仕事の都合を先に押さえるなら、この2日です。

さらに、希望日が集中すると調整が入ります。連系を急いでいる方ほど、希望日は早めに出しておくほうが有利です。


当日までに空けておく4つの場所

工事の前に、ご家族にやっていただきたいのは「片づけ」です。それも家じゅうではなく、次の4か所だけです。

① 分電盤の前

分電盤は玄関そば、洗面所、階段下の収納に付いていることが多い場所です。作業員が正面に立って両手を使えるだけの幅(1メートルほど)を空けてください。収納の中にある場合は、手前の物を出しておくだけで当日がスムーズになります。

② 搬入経路

蓄電池は1台で100kgを超えるものがあります。玄関から据付位置までの通路、門扉の幅、階段の踊り場に、通行の妨げになる物を置かないでください。植木鉢や自転車は前日までに移しておくと安全です。

③ 足場を建てる周囲

屋根に上がる工事では、建物の周囲に足場を組みます。外壁から50〜60cmほど外側に支柱が立つので、その帯状の範囲にある物はすべて移動が必要です。物置、エアコンの室外機まわり、庭木の枝が該当します。枝の剪定が要る場合は、事前に相談してください。

④ 駐車スペース

工事車両は1〜3台になります。敷地内に停められない場合は、近隣の月極や時間貸しを手配することになるので、ここは早めに決めておくべき項目です。前面道路が狭い地域では、ここがいちばん時間を食います。

なお、機器を置く場所そのものについては、東北電力ネットワークの資料にも「スマートメーターの設置場所はお客さまにてご準備していただきます」という一文があります。置き場所はお客さま側の準備事項という整理です。蓄電池をどこに置くかで迷っている方は、蓄電池は「どこに置くか」を機種より先に決めてくださいに、雪と離隔の条件をまとめてあります。

金属屋根の上で施工中の太陽光パネル。はしごが立てかけられ、固定金具が見える

▲ 当社施工事例:屋根の上での施工とはしご


屋根に上がる日は、家の外の様子が変わります

屋根工事のある日は、家の中よりも外の変化のほうが大きくなります。

朝は早い時間から資材の搬入が始まり、続いて足場の組み立てが入ります。足場を組む音は金属音で、近隣にもよく響きます。近隣へのごあいさつは、前日までか、当日の朝に施工店が伺います。 当社もそのようにしています。回っていないようであれば、こちらから言っていただいて構いません。

洗濯物は、足場を建てた日と屋根で作業する日は室内に干してください。ビス打ちの切粉や、既存屋根材の粉が落ちることがあります。

雨天の扱いも先に決めておくとよい項目です。屋根の上の作業は、雨と強風の日は中止になります。安全のためなので、順延そのものは受け入れていただくしかありませんが、「何ミリで中止か」「連絡は前日の何時か」を工程表に書いてもらえば、予定は立てやすくなります。

屋根のリフォームと太陽光を同じ年に考えている方は、順番を先に決めてください。太陽光を載せる前に屋根はどうする?に、雪国での判断の順番を書いています。


その工事が適法かどうかは、当日その場で確かめられます

これは知っておいて損のない話です。

先ほどの経済産業省の手引きにあるとおり、太陽電池発電設備の設置工事は、10kW未満でも電気工事士(第一種または第二種)が行う必要があります。 資格の要らない工事ではありません。

さらに、電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)では、営業所と電気工事の施工場所ごとに、標識の掲示が義務づけられています。 経済産業省は2023年11月10日に、この標識と同じ内容を自社ホームページにも載せるよう、業界へ協力を依頼する文書を出しました。理由として、未登録業者や無資格者による電気工事の通報が増えていることを挙げています。

つまり、現場に登録電気工事業者の標識が出ているかどうかは、その日に目で見て確かめられるということです。在宅でいらっしゃる当日だからこそ、確認できます。出ていなければ、聞いていただいて構いません。まっとうな業者であれば、その場で示せます。

当日、その場で見られること
現場に登録電気工事業者の標識(登録番号・氏名または名称)が掲示されているか
分電盤に触れている作業員が、電気工事士の資格を持っているか
10kW以上50kW未満なら、基礎情報の届出と使用前自己確認の届出をどちらが出すか決まっているか

3つ目は少し補足します。10kW以上50kW未満の設備は「小規模事業用電気工作物」にあたり、設備の使用開始前に基礎情報の届出と、技術基準への適合を自ら確認した結果の届出が義務づけられています(2023年3月20日から)。義務を負うのは設置する者、つまり所有者であるお客さまです。実務では施工店が代行しますが、誰が出すのかを契約時に決めておかないと、あとで宙に浮きます。

業者の見極め方そのものについては、太陽光・蓄電池は「一番安い見積り」で選ぶと損をする?にまとめてあります。

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工程表が見積書に付いていない、停電の時間が書かれていない——そういう見積書をお持ちの方は、当社が運営する「ソラカルテ」の見積書AI診断で、内訳に何が入っていて何が抜けているかを先に見てみてください。工事の中身が読めない見積書は、当日の段取りも読めません。


東北の家で、日程がずれる3つの理由

工事そのものは1日で終わりますが、その1日を「いつ置けるか」は東北特有の条件に左右されます。

① 雪が降ると、屋根には上がれません

気象庁の平年値では、雪の初日は青森が11月8日、仙台が11月17日です。初雪の前後から、屋根の上の工事は天候待ちが増えます。 積もってしまえば、春まで動けない地域もあります。秋に工事を予定している方は、11月に入る前に屋根の工程を終える段取りが現実的です。

② 基礎が要る場合は、その日を別に取ります

蓄電池やV2Hを地面に据えるときは、コンクリートの基礎をつくります。打設したその日に機器を載せることはできないので、基礎工事は据付の前に済ませておきます。気温が低いほど固まるのに時間がかかるため、冬場は基礎から据付までの間隔が長くなります。据付そのものは1日ですが、その前工程がカレンダーを押さえる、という形です。

③ スマートメーターの手配に時間がかかることがあります

東北電力の資料には、「スマートメーターの種類によっては、お申込みいただいてから当社でのスマートメーターの手配に数ヶ月程度時間を要する場合があります」と明記されています。あわせて「余裕をもってお申込みください」とも書かれています。

なお、2015年(平成27年)10月以降、太陽光の発電量はスマートメーターの双方向計量機能で計量されるようになりました。それ以前のように、お客さまが売電用メーターを用意する必要はありません。 スマートメーターは電力会社の所有物です。東北電力ネットワークは2024年3月末時点で、取替が難しい場所などを除くすべてのお客さま(約680万台)への設置を終えています。

ただし例外があります。電気の供給契約の契約容量で選んだ計器容量よりも、発電設備の最大受電電力で選んだ計器容量のほうが大きくなる場合は、その差額費用が工事着手前に請求されます。 大きめの太陽光を載せる方は、この項目が見積書のどこに入っているかを確認してください。


よくあるご質問(FAQ)

Q1. 工事は何日で終わりますか。

A. 太陽光と蓄電池を同時に入れる場合でも、据付の工事は通常1日で終わります。 地面に基礎が必要な場合は、その基礎工事だけを前もって別の日に行います。ただし「工事が終わる日」と「売電が始まる日」は別です。系統連系の手続きが残っているためで、そこには東北電力ネットワークの現地調査(受給開始日以降1週間以内の営業日・お客さま立ち会い)も含まれます。契約の前に、両方の日付を出してもらってください。

Q2. 工事の日に売電は始まりますか。

A. 始まりません。売電が始まるのは受給開始日(連系日)からです。東北電力ネットワークの案内では、連系開始予定日の1週間前までに「発電設備の系統連系開始について」と「認定通知書(控)」を提出することになっています。買取代金は、検針日の属する月の翌月末日までに、指定した金融機関の口座へ振り込まれます。なお、出力10kW未満の太陽光は余剰配線しか選べません(発電した分のうち、使わなかった電気だけを売る形です)。

Q3. 仕事を休まないといけませんか。

A. 工事当日は、朝から夕方まで在宅をお願いしています。 ご本人でなくても、ご家族など、位置の確認と完了時の説明を受けられる方であれば構いません。ずっと作業を見ている必要はなく、家の中で過ごしていただければ大丈夫です。加えて、東北電力ネットワークの現地調査の日にも立ち会いが要ります。こちらは土日祝を除く営業日なので、平日にもう1日必要になります。


まとめ

  • 太陽光と蓄電池を同時に入れても、据付の工事は通常1日で終わります。基礎が要る場合は、基礎工事だけ先に別日で行います
  • 工事当日は、朝から夕方まで在宅をお願いしています。 位置の確認・停電の時間帯・完了時の操作説明の3つがあるためです
  • 停電するのは分電盤に手を入れるときだけ。屋根の作業では止まりません。時間の目安は工程表に出してもらってください
  • 在宅医療機器がある場合は、契約の段階で伝える。当日の申し出では工程を組み替えられません
  • 立ち会いはもう1日あります。東北電力ネットワークの現地調査(受給開始日以降1週間以内の営業日・土日祝を除く)です
  • 当日までに空けるのは分電盤の前・搬入経路・足場の周囲・駐車スペースの4か所
  • 近隣へのごあいさつは、前日までか当日の朝に施工店が伺います
  • 太陽光の設置工事は10kW未満でも電気工事士(第一種または第二種)が行う必要があります。現場の登録電気工事業者の標識は、その日に目で確認できます
  • 東北では初雪(青森11月8日・仙台11月17日の平年値)、基礎工事の前倒し、スマートメーターの手配(数ヶ月かかる場合あり)の3つで日程がずれます

工事の中身が見えている見積書は、当日の段取りも先に書けます。逆に言えば、当日の流れを説明できない見積書は、中身が詰まっていないということです。ご不明な点があれば、他社さんのお見積りでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

出典・確認先(2026年8月24日確認)

※本記事は2026年8月24日時点の情報です。工事の日数、停電の時間、足場の要否、在宅のお願いの範囲は、住宅の状況と工事の内容によって変わります。実際の工程は施工店にご確認ください。系統連系の手続きは東北電力ネットワークの管内を前提としています。

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監修・執筆:株式会社ファナス 代表取締役 不藤政次|宮城県・福島県・山形県・岩手県・秋田県・青森県・新潟県の各市町村で太陽光発電・蓄電池・V2H・エコキュートを施工販売。無料相談はこちら

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